指先が、くちゅりと音を立てて入っていく。
「あっ…ぁぅ…く」
二本の指が入ったところで、穂高は藤の中から指を抜き取った。
「…何」
瞳から少し、藤が涙をこぼす。穂高は無言で藤の後穴に舌をあてがった。
「!!っ」
藤の蜜と、穂高の唾液が混ざり合い、柔らかく解されていった後穴はひくひくとしている。
「…舐めんな…っ汚い、からっ…ん」
必死に藤が、穂高の頭を押さえつけようとするが、巻きついた衣服が邪魔でうまく腕が上がらない。 くすぐったいような感覚に、藤自身ももう限界だった。頭がクラクラする。
「…っ、入れてい…?」 「!?何言って…っ」 「黙って」
再び、濡れた唇が覆い被さる。お互いの体液で、奇妙な味がした。
「…はぅっ!!」
藤が、短く悲鳴をあげた。信じられないくらい大きくなった穂高のものが、藤の後穴に侵入する。
「息吐いて」 「っや、ぁあ!!」
硬く尖ったものは指とは比べられないくらい痛くって。藤の体をのけぞらせた。
「痛…!!」 「ごめん」
穂高は短くつぶやいた。そして、ゆっくりとものを奥深くに進めていく。
「はぁ…っ」
そのたびに、藤の後穴に圧力がかかっていき、藤は苦しそうに喘ぐ。
「やっ」
お互いのカラダが重なり、結合部からは蜜が滴りだす。穂高が動き始めると、藤の中で内壁が擦れた。
「あっ…ん…」
苦しくて、痛くて、なのに、気持ち良い。自分の中で動く穂高の感覚に、藤は身を委ねた。
「ちょっ、や、まだ動くなっ…ぁ ぁあっ」 「ごめん」
力の入らない手で、必死に穂高の服を掴んだ。
「藤の中、めちゃくちゃ柔らかい」 「…アホッ!!」
突き上げられるような腸壁への刺激に、藤は反論しようと思っても言葉が出ない。穂高が小刻みに動けば、結合部からは蜜が流れ出る。
「あっ、ぅ…あぁあああああっ」
行為を初めてから、一番長い悲鳴をあげたかと思うと、藤は穂高の腹部に吐く抱くとした液体を吐き出した。同時に穂高も、藤の中に欲望を出した。
「…ごめん……」
終わって、ティッシュで処理した後だった。 藤は格段にむすっとしている。
「マジ痛い」 「どれくらい?」 「…………」
どうやらむすっとしているのは痛さのためらしい。穂高が尋ねると、藤は顔を紅く染めた。
「…もしかして、立てないとか?あ、動けない?」
「………おまえのせいだろーっ!!」
眼鏡がずり落ちかけるほど怒りわめく藤を見て穂高は
「…可愛い」 「ばーか!!」
「まだガキだったよなぁ…あれは痛かった。」 「てかあれって藤の処女喪失?」 「え…て俺、童貞より先に処女なくしたわけ!?」 「そうとも言う」 「うわ最悪」 「や、あれは興味本位で抱いてみたかっただけ」
奇妙な二人の、奇妙な初体験。
「The first experience...」Fin.
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