はぁ、とお互いが唇を離したとき、荒い呼吸が聞こえた。穂高が落ち着いているのに対し、藤の瞳が少し潤む。今まで普通のいとこ、にしか感じたことがなかったが、そんな藤を穂高は可愛く感じてしまう。 何度かキスを繰り返しながら、穂高の手は藤の胸部へと伸びた。薄い夏服の上から、まだ誰も触れたことのない突起をつねる。
「!!お、まえ、どこ触ってんだよ…っ!」 「イキナリ挿入はなしだろ?」 「…そう、だけど…」
思いっきり変な解答をかまされ、藤のコトバは見事にはぐらかされた。もう一度口を開くものの、唇で言葉がさえぎられる。
「んっ…ふ…」
初めてのキスの感触に、からだが疼く。藤の乱れた表情に、穂高のものもだんだんたち始めた。
「藤、顔赤い」 「だって…穂高が変なとこさわるから…っぁ」
穂高がそっと藤の服を捲り上げ、中の突起を直接指でつまんだ。ぐにぐにとそこを攻められ、声にならない気持ちよさが押し寄せてくる。
「感度良いな」 「馬鹿っ…ん、っく…ぁ、や」
耳元で穂高が卑猥な言葉を囁く。 そのまま突起を弄りながら、穂高は藤のすらりと伸びた脚に手をかけ、左右に開かせた。
「!!」
その動作にとっさに藤も身構え、内腿がこわばった。
「此処。こんななってるけど」
すでに下着の中で張り詰めた藤自身を指摘され、藤は恥ずかしくなる。
「んなの、わかっててきくな」 「楽にしてやるから」
そう言って穂高は藤の履いていた下衣をひざのあたりまでずり下ろし、中で張り詰めていたものがあらわになる。それはすでに蜜を滴らせ、下着の表面を汚していた。
「よーごーしてるー」
半勃ち状態でせきとめられたものを見て、穂高がにやりと笑う。笑う穂高の下で、藤は余裕がなくなるばかりで。 すでに少し、体を覆っているくらいの衣服が余計、乱れた表情を色気づいて見せている。
「ぉ、願いだから」 「ん?」 「穂高も服、脱いでよ…っ犯されてるみたいな気分になるから…」
藤が顔を真っ赤にして言った「お願い」に穂高もぷっと笑って同意する。同じ年のいとこが、可愛く見えて仕方ないのだ。
「了解。これでいい?」
着ていたTシャツをばさ、と脱ぎ、豪快にベッドのそばに置いた。
「…うん」
ふる、と雫をこぼす陰茎を、穂高はそっと掴んだ。
「……っぁ!!」
まだ柔らかいそれを、握り込み、手淫を施す。手の動きに従って、藤から先走る蜜の量はだんだんと増えていき、穂高の手を濡らしていった。
「すごい、グチャグチャ」 「ぁ あぅ」 「こっちは?」
藤の蜜で濡れた指を、穂高は後穴にあてがったひく、と締まったそこに、指先を軽く押し込む。
「ひゃあっ!!」
初めて体内に侵入してきた指の感覚に、藤はのけぞる。
「…痛…ぅ」
大きく左右に開かれた脚の付け根の穴を、穂高は解していく。硬く締まったそこに指を入れるのは容易ではなかったけれど。 歪んだ、苦しそうな表情の藤の首筋から滴る汗に、穂高も少し罪悪感を感じてしまう。
「ごめ、ゆっくり、入れるから…」
穂高の背中にまわした藤の指先が、背中の肉に食い込んでいく。藤の痛さに比べたらマシだ。 苦痛に耐えるかのように、藤は穂高にきゅっと抱きついた。
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