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少女調教 作者:柚良あず

第12回   衝撃
ホテルを出て沙良と別れ、僕は家に帰った。

「おかえり!」

家にはいつもどおり、雛がいた。笑顔で迎えてくれた雛を見ると、罪悪感が生まれた。
 僕はこの子を置いて、なぜ沙良とセックスしたんだろう。雛にはない沙良の魅力だが、僕は雛が一番すきなんだなと思う。
 ずっとこの関係が続けばいいと……自分勝手にそう思っていた。


今日は何をしよう。夜寝る前に考える。

「雛、手を出して」
「?」

雛は言われたとおり、手を出した。
カチャン。
 僕が一年前、アダルトショップで買った手錠だ。

「なにこれ・・・?」
「今日はこの方がいいだろう?」


雛に手錠をさせたまま、僕は深夜までSMを楽しんだ。




朝起きて、コップに牛乳を注いだ。
 テレビのスイッチを入れると、朝のニュースをしていた。

『あの事件から、ちょうど一年が経ちました。如月財閥令嬢誘拐事件の犯人、誘拐された如月愛香ちゃんはまだ見つかっていません。この事件は一年前、身代金目的に愛香ちゃんが誘拐され、犯人は身代金を要求。お金を渡しても愛香ちゃんの行方は依然わからないままです。あれから、ちょうど一年、これが当時の愛香ちゃんです。』

『あのとき如月財閥の社長、如月光喜氏は血眼になって探しましたね』

『ええ・・・なのに一年も行方がわからないだなんて・・・ぜひみなさんも、愛香ちゃんを見つけたらご連絡ください』

『でももう、殺害されている可能性もあるんですよね』

『それは社長の如月氏が否定しています』



テレビ画面に、行方不明になった少女、『如月愛香』(キサラギマナカ)の顔写真が登場した。
 少しウエーブのかかった茶色い髪。大きな目。見間違うはずがない。一年前の、



                










                 雛だった。


ガシャン。
 僕は手にもっていたコップを取り落とした。

「…お兄ちゃん?どうしたの?」
物音でベッドから雛が起きてきた。

「っ、なんでもない!気にしないでいいよ」

ガラスの破片を片付けながら、僕は一心にテレビのニュースのことを考えていた。
 一年前、僕が拾って、雛と名づけた少女。どういう経緯があったのか、何があったのか全くわからなかった。
 それは雛が記憶を亡くしていたからだ。僕は雛を一年間育ててきた。
雛は、誘拐された財閥の令嬢の子だったのだ。親の社長は、今も雛を探している。
 如月愛香      雛の、本当の名前。

今も、サガシテイル――――――――――――――――



いやだ、僕は雛を失いたくない。雛を、失うわけにはいかないんだ。

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Novel Editor by BS CGI Rental
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