■ トップページ  ■ 目次  ■ 一覧 

七木一族、石・鉄・木 作者:七木ゆづる千鉄

第13回   七地球循環の終り、そして三人にかかった新たな役目
 石・鉄・木号は木野河から七地球環状線を通り丸打まで来た。ここでりくは降り、六人の事を遼太郎には私が伝えておきますからと別れの言葉を言った。そして茂野河へと船は進む。
此処で石一郎から、茂野河で一旦降りようという発言が出た。茂野河の植物を採取して、戊野河に移し変えようというのだ。だったら種のほうが良いよ、と木三郎。種をこの石・鉄・木号で成長させながら移し変えたほうが戊野河でも枯れ難くなるはずだという。そして六人は、茂野河駅で降りてそこ等中の植物の種を集めた。そして再び出発して、垓乃島を通り抜け、戊野河の江戸城を横目に、戊野河駅に到着した。其処からは家まで船で飛んで向かう。途中、「あれは何だ?」と言った知り合いもいたが、彼には後で説明しよう。そして家に着いた時、全六と奈々美が「よく無事に戻ってきたな」と喜びの声をあげた。一美・次代・三子がついて来てるのを見て、「何だ、もう連れまで出来たか」と言ったが、ともかく中に入れと六人を家へと入れた。それからはささやかな宴が設けられた。銀河系刑務所や、水河・金野河・土野河・火野河・木野河を巡った話や、一美・次代・三子がくっついた訳等を語った三人に、全六は「よし!」と一言。そして六人に、明日からまた士族学校に行くように言って宴は終わった。その後で、木三郎が茂野河から持ってきて石・鉄・木号で栽培した植物の苗を庭に植えた。
翌日、士族学校へ行った六人に思わぬ待遇が待っていた。
「辞令:七木石一郎・鉄次郎・木三郎、およびそのつれ一美・次代・三子。以下の六名に士族学校の講師としての免状を与える」六人はいきなり講師へと格上げされたのだ。理由は七地球を一巡りしてその名を上げた事だそうだ。今一つ実感の沸かない木三郎に、石一郎・鉄次郎が「俺達はそれだけ大きな存在になったんだ」と言い聞かせた。一美・次代・三子は、「私達まで良いんですか?」と少し緊張した面持ちである。しかし講師としてする事を聞いてからその表情は一変した。
「講師として、士族学生を地球連邦のいずれかの地球に連れて行って実践授業をする事」これは石・鉄・木号を持った自分達にしか出来ない事だ。一美は宝石をもち、次代は金塊をもち、三子は極上和紙を持って三人のバックアップをする決意を固めた。そして女性三人で話し合い、「船で出るなら、あそこ・・・初めからね」と確認しあった。初めとは一体・・・?

← 前の回  次の回 → ■ 目次

Novel Editor by BS CGI Rental
Novel Collections