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七木一族、石・鉄・木 作者:七木ゆづる千鉄

第10回   土野河・一般の衆への農業指南
 土野河に着いたとき、三人は水列車の別の意味を知った。ここでは水は山の方に降らせ、下流に溜まった濁った水を水列車がまた回収して七地球環状線の逆周りの水列車に集めている。実は三人は気付かなかったが、この逆周り水列車は金野河の濁り水も回収していたのである。水河の水はそれだけ清らかなんだなあと三人は感心した。
 さて、ここで三人がすべき事は何か?今度は悪者を捕まえる事ではなく、この地球の人々に農業のやり方を教えるという事だそうだ。長年陶芸だけを生業としていた土野河だが、それだけではもう食べるものが少ない。今までは茂野河や木野河から食料を輸入していたが、これからは自分達の食べるものは自分達で作らないといけない。しかしその術を誰も知らない。そこで無量紫光団に頼んだ所、三人を紹介されたという。
「そうか、そういうことか。それじゃあ農業の根っ子から教えないとな。行くぞ!鉄・木」と石一郎は石がゴロゴロ並んでいる土野河の中流付近に土野河の有志の人々と鉄次郎・木三郎を呼んだ。
「先ずこの石をどけなきゃいけない。鉄、必要な機械の見積もりは出来るか?」
「そりゃ直ぐにでも、でも原料はどうしたら良いんだ?」鉄次郎のこの疑問に突然答えた男がいた。
「そりゃ、あっしがやらさせて頂きやす」
「あれ?あなたはひょっとして空穴球八さん?」木三郎の天然はまた初対面の男の名前を言い当てた。球八はえい!とその場に水素のタンクを用意した。
「まだ足りないようだったらいくらでも用意します。機械の鉄のほうは列車で持ってきた分で大丈夫でやすよね?」
「はい、それはもう。どうも有り難う御座います」
 そして鉄次郎は水素を燃料としたユンボや耕運機など、農作業に必要な機械を一式その場で作り上げた。
 そして、ユンボの操作は俺に任せてくれ、と石一郎がその場にあった石を全て取り除いた。続いて鉄次郎が耕運機を使ってこの場を全て耕すという。これは皆さんがこれからする事ですから私のやり方を良く見ていてください、と一般の衆に教えながら作業をした。その次にする種蒔き、木三郎がこれは僕が得意なので皆さん見ていて下さい、と一般の衆に教えながら様々な種(球八が持って来ていた)を蒔いた。そして水列車からの雨、これでこの畑にやがて作物は実るでしょう、どうやらこの土地は肥えているようですから。困った事があったら球八さんに尋ねて下さいと、一般の衆に言った。
「それじゃあ給料代わりに、ここの石を持って行かせて下さい」石一郎はそう言って石を列車に積んだ。
 かくして三人+りくは土野河を後にして、次なる目的地、火野河へと向かった。今度の火野河では、三人にどんな試練が待ち受けているのだろうか?
 土野河に着いたとき、三人は水列車の別の意味を知った。ここでは水は山の方に降らせ、下流に溜まった濁った水を水列車がまた回収して七地球環状線の逆周りの水列車に集めている。実は三人は気付かなかったが、この逆周り水列車は金野河の濁り水も回収していたのである。水河の水はそれだけ清らかなんだなあと三人は感心した。
 さて、ここで三人がすべき事は何か?今度は悪者を捕まえる事ではなく、この地球の人々に農業のやり方を教えるという事だそうだ。長年陶芸だけを生業としていた土野河だが、それだけではもう食べるものが少ない。今までは茂野河や木野河から食料を輸入していたが、これからは自分達の食べるものは自分達で作らないといけない。しかしその術を誰も知らない。そこで無量紫光団に頼んだ所、三人を紹介されたという。
「そうか、そういうことか。それじゃあ農業の根っ子から教えないとな。行くぞ!鉄・木」と石一郎は石がゴロゴロ並んでいる土野河の中流付近に土野河の有志の人々と鉄次郎・木三郎を呼んだ。
「先ずこの石をどけなきゃいけない。鉄、必要な機械の見積もりは出来るか?」
「そりゃ直ぐにでも、でも原料はどうしたら良いんだ?」鉄次郎のこの疑問に突然答えた男がいた。
「そりゃ、あっしがやらさせて頂きやす」
「あれ?あなたはひょっとして空穴球八さん?」木三郎の天然はまた初対面の男の名前を言い当てた。球八はえい!とその場に水素のタンクを用意した。
「まだ足りないようだったらいくらでも用意します。機械の鉄のほうは列車で持ってきた分で大丈夫でやすよね?」
「はい、それはもう。どうも有り難う御座います」
 そして鉄次郎は水素を燃料としたユンボや耕運機など、農作業に必要な機械を一式その場で作り上げた。
 そして、ユンボの操作は俺に任せてくれ、と石一郎がその場にあった石を全て取り除いた。続いて鉄次郎が耕運機を使ってこの場を全て耕すという。これは皆さんがこれからする事ですから私のやり方を良く見ていてください、と一般の衆に教えながら作業をした。その次にする種蒔き、木三郎がこれは僕が得意なので皆さん見ていて下さい、と一般の衆に教えながら様々な種(球八が持って来ていた)を蒔いた。そして水列車からの雨、これでこの畑にやがて作物は実るでしょう、どうやらこの土地は肥えているようですから。困った事があったら球八さんに尋ねて下さいと、一般の衆に言った。
「それじゃあ給料代わりに、ここの石を持って行かせて下さい」石一郎はそう言って石を列車に積んだ。
 かくして三人+りくは土野河を後にして、次なる目的地、火野河へと向かった。今度の火野河では、三人にどんな試練が待ち受けているのだろうか?

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Novel Editor by BS CGI Rental
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