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空のずっと上には、大きな海がありました。その海の 色が青いから空は、青く見えるのです。その空の海には、 イルカが住んでいます。イルカたちは、星と星のあいだ を泳ぎます。雨がふった後に虹ができると、イルカたち は、虹をわたって、空の下の海にやってきます。また虹 をのぼって空の海に帰ります。
ある日、イルカの子供が、空の下の海に遊びに来てい て、あまり楽しかったので、虹が消えるのがわかりませ んでした。おかあさんイルカとおとうさんイルカは、も う空の海に帰ってしまっていました。ちょうどその時、 海辺に黄色いサンタクロースが、黄色い自転車にのって やってきました。ひとりぼっちの子供のイルカは、べそ をかいていました。
「何をないているんだい」黄色いサンタクロースは、や さしく話しかけました。 イルカの子供は、きゅんきゅんと鳴き声をあげました。 黄色いサンタクロースには、イルカのいうことがわかっ たようです。 「そうか、空の海に帰れないんだね。もうすぐ陽も沈む し、きっとおかあさんやおとうさんも心配しているだろ う」
海のむこうに太陽が、顔を半分かくしていました。 「よし、ぼくが、おくってあげよう」 そういうと黄色いサンタクロースは、黄色い自転車の 荷台にイルカの子供をのせました。ペダルをこぐと黄色 い自転車は、砂浜を走り出しました。ぐんぐん早くなっ て、黄色い自転車は、空に飛び上がりました。黄色いサ ンタクロースは、力いっぱいペダルをこいでいます。矢 のように早く走って、空の上にのぼっていきました。
でも、空の海は、もっと上にありました。途中で、か もめに会いました。 「やあ、かもめさん、こんばんは。空の海は、どちらに あるのか知っていますか。教えてください」 かもめは、羽で上のほうをさしました。もうすっかり くらくなりました。 「ありがとう」 またペダルをこぎました。空には、いちばん星がでて います。
やがて遠くに青い空の海が見えてきました。すると、 きゅうんきゅうんという声がします。イルカのおかあさ んとおとうさんが、空の海からよびかけていました。そ れにあわせて、子供のイルカも、きゅんきゅんと鳴いて います。 「もう少しだよ」 汗をかきながら黄色いサンタクロースはペダルをこぎ ます。ものすごい早さで黄色い自転車は、空の海に、ど ぶんと飛び込んでいきました。
「たすけてくれ。ぼくは、およげないんだ」 空の海の中で、黄色いサンタクロースは、おぼれそう になりました。すると、おかあさんイルカが黄色いサン タクロースを、おとうさんイルカが黄色い自転車を、そ れぞれ持ち上げてくれました。そのあいだで、子供のイ ルカが、うれしそうに、きゅんきゅんと鳴きました。
黄色いサンタクロースは、黄色い自転車にのってかえ ろうとしました。その時、おとうさんイルカが、きらき らひかるものをわたしました。それは、小さな星でした。 「夜道が、くらいので星をくれたのかい。これは、たす かった。くらいと、こわいから・・」
もらった星を黄色い自転車の前につけると、黄色いサ ンタクロースは、もと来た道をひきかえしました。 その夜、流れ星が、流れました。人々は、その流れ星 に、いっぱいおねがいごとをしました。
その流れ星は、黄色いサンタクロースが黄色い自転車 につけていた星でした。空の海から帰ってくるまで、ず っとひかっていました。 その後、みんなのねがいは、ぜんぶかなったそうです。
おしまい
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