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ぼくらの2号 作者:鳥の唐揚げ

第7回   迷宮
4人目・・・







その者は・・・黒龍だった。

まだインストールはされてないが、いずれすることになるだろう。

―パソコンが消える―

現実感が無い。

たしかに 2号にはいろいろ世話になった。

だけど・・・今の自分は・・・




『2号のことをちゃんと考えているのか』

マージャンしたり・・スカイプしたり・・・

こんなことをいうのもあれだけど。

2号への愛情が減っているのかもしれない。

こんなサイト1つで自分の楽しみが消されるのは正直うっとうしい。

ダウンロードしたときは嘘っぽかった。

みんな簡単な気持ちでダウンロードしていた。

自分もノリでダウンロードしていた。

だけど今となってはどうだ。

天照が消え



蓮織が消え



そして・・・そして・・・サーベルも消えた。

あの日のことが夢のようだ。






そんなことを考えていると、いつのまにかインターホンが鳴っていた。

黒龍「そういえば親いなかったんだな。」

ガチャ

黒龍「あの・・・どちら様ですか」

???「ハンドルネーム『こくりゅう』さんの御宅でしょうか。」

黒龍「・・・・・え?あ・・・え?はい 一応まぁ・・・」







黒龍(この人物は実名ではなくハンドルネームで名前を確認した?)



さらにすごいのはそれだけではなかった。









佐々木「どうも、Microsoft社からやってまいりました。佐々木と申します。」

黒龍「Microsoft!?」

マイクロソフトといえばインターネットの一流会社だ。

そんな会社の人が家に来ている・・・?

佐々木「あなたを緊急IT業界重要人物として保護いたします。」

佐々木「我々についてきていただきます。」

黒龍「保護・・・?なぜ?」

まったくわけがわからなかった。

佐々木「君たちのことは既にニュースにもなっている。」

佐々木「おびえてみてないのかね? もう流通している。」

黒龍「!!」

言葉が出なかった。

しばしば黒龍はこの人物についていくことになった。








何時間車に揺られたのだろうか。

気が付いたらものすごい轟音が聞こえる。

黒龍「へ・・・ヘリコプター?」

佐々木「そうだ。今度はあれに乗り換えてもらう。」




ヘリコプターにも乗り、しばらくすると海が見えてきた。

そこに大きな建物がある。 そこにエアポートがあるのを見て。ここに着陸することがわかった。

建物の中に入ると すごい膨大なコンピュータの量。

見ただけで自分では使えないのがわかる さすがマイクロソフトだと黒龍は思った。

12階で黒龍を乗せたエレベーターが止まった。

12階には大きな部屋があった。

そこで目にしたもの・・・ それは







10人の子供とたくさんの大人だった。

よく見ると・・・それは・・・












2号のみんなだった。

零や葉っぱはもちろん、狩人や羽流だって居た。

みんな怖がっていた。それもそのはずだ。

自分たちはもうすぐパソコンができなくなるのだから。

黒龍もあまっていた椅子に着席すると佐々木さんが前に出てみんなの前で言った。





佐々木「単刀直入に言う。

    我々は君たちがダウンロードし いずれインストールするそのソフトを

    調査したい。」

展開は見えていた。 

佐々木さんはまだ話を続けていた。

佐々木「まず、その・・君たちのパソコンを事前に調べさせてもらった。」

零「え?かってに見るなああああああ」

零が怒鳴っている。

佐々木「しかしだ。そのようなソフトは存在しない これはどうなっている。」

狩人「俺たちが知るわけない。」

佐々木「・・・
 
    まず このソフトの第一発見者は誰なんだ?」

蠍「・・・俺です。」

佐々木「どうやって手に入れた?」

蠍「Yahoo!で『森チャを守る』だっけな・・・そうやって調べたら1件表示されて・・。」

佐々木「なるほど。そしてそれをみんなでダウンロードしてみたというわけか。」

蠍「そうです。  数日後にもう1回調べたら・・・もう無くて。」

佐々木「我々も調べたが、GoogleやInfoseekにも無い。」



ここで蠍は口が詰まった。

佐々木「君たちにしか扱えないソフト・・・とても謎  そして興味深い。

    我々Microsoftは以後24時間君たちを監視することにした。」

ちぃ「そんな迷惑な」

佐々木「もしかしたら その 君たちを守る方法だって見つかるかもしれない。

    明日もう1回きてもらうことにする。」







黒龍は思った。








この人達がどれだけがんばっても







俺たちはパソコンが出来ないってことを―

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Novel Editor by BS CGI Rental
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