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私とコマ坊 作者:isaku

第2回   コマ坊の謎
学校の裏口付近の木の下にテコテコ歩いていくコマ坊。
コマ坊が何かを懐から出した・・・箱?しかも掌サイズ。


「ココらでいいか。まぁ期待しないで待っててくれや、歌姫さん。」



誰かと話してる?

すると、その箱を口に咥え
近くにあった木に登っていった。


・・・運動神経切れてなかったんだ!!


いつも何にも無いところで躓いて
愛用の便所サンダルを派手にとばしていたのに・・・
レクリエーションのドッヂボールでは、顔面レシーブしたのに
その所為で瓶底眼鏡に罅が入ってしまい、数日間苦労していたのに・・・

驚愕・・・って言葉が今の私にはぴったり。

あ、ヤバイ。見つかる。
物陰に隠れつつも、コマ坊の様子を窺う。
コマ坊はまたしても、不審者みたいに
辺りをキョロキョロ窺っている。


「・・・視ていないな・・・よし!探してくっから。」



スミマセン。
思いっきり貴方を拝見してるんですが・・・
しかも、何を探すんだ??

「よっと!」

あ!?飛び降りた?!!
うっそ!?コマ坊が足も挫かずに
華麗に着地を決めた!!?
あぁ、瓶底眼鏡がキラリと光で反射してるし!!!

そして、コマ坊はトテトテと走り出した。


学校の外へ




学校の外!!?
ちょっと、貴方まだ仕事時間じゃないんですか!!?
税金泥棒じゃない!!
人の道を踏み外してはいけないわ!
私がコマ坊を矯正させてやらねば!!!

いざ、追わん!


--------、-------、---♪


・・・このメロディーは・・・?


ら・・・ららー・・・らー


メロディーに会せて、誰かが歌ってる?

その歌を辿っていけば、木の上に行き着いた。
さっき、コマ坊が上っていた木からだ。

「・・・・何があるのかしら?」

木を見上げてから辺りを確認した、そして






私は、女である事を捨てた。







一時だけだけどね?


男より漢らしく木を駆け上った。

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Novel Editor by BS CGI Rental
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