学校の裏口付近の木の下にテコテコ歩いていくコマ坊。 コマ坊が何かを懐から出した・・・箱?しかも掌サイズ。
「ココらでいいか。まぁ期待しないで待っててくれや、歌姫さん。」
誰かと話してる?
すると、その箱を口に咥え 近くにあった木に登っていった。
・・・運動神経切れてなかったんだ!!
いつも何にも無いところで躓いて 愛用の便所サンダルを派手にとばしていたのに・・・ レクリエーションのドッヂボールでは、顔面レシーブしたのに その所為で瓶底眼鏡に罅が入ってしまい、数日間苦労していたのに・・・
驚愕・・・って言葉が今の私にはぴったり。
あ、ヤバイ。見つかる。 物陰に隠れつつも、コマ坊の様子を窺う。 コマ坊はまたしても、不審者みたいに 辺りをキョロキョロ窺っている。
「・・・視ていないな・・・よし!探してくっから。」
スミマセン。 思いっきり貴方を拝見してるんですが・・・ しかも、何を探すんだ??
「よっと!」
あ!?飛び降りた?!! うっそ!?コマ坊が足も挫かずに 華麗に着地を決めた!!? あぁ、瓶底眼鏡がキラリと光で反射してるし!!!
そして、コマ坊はトテトテと走り出した。
学校の外へ
学校の外!!? ちょっと、貴方まだ仕事時間じゃないんですか!!? 税金泥棒じゃない!! 人の道を踏み外してはいけないわ! 私がコマ坊を矯正させてやらねば!!!
いざ、追わん!
--------、-------、---♪
・・・このメロディーは・・・?
ら・・・ららー・・・らー
メロディーに会せて、誰かが歌ってる?
その歌を辿っていけば、木の上に行き着いた。 さっき、コマ坊が上っていた木からだ。
「・・・・何があるのかしら?」
木を見上げてから辺りを確認した、そして
私は、女である事を捨てた。
一時だけだけどね?
男より漢らしく木を駆け上った。
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