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あの夏の日をもう一度 作者:TOMO

第9回   9
気持ちは明日伝えればいい

あたしは教室まで走った。
カバンを置きっぱなしで良に会った。
なるべく早く帰ろう、もし帰り道あいつと会ったら気持ちを伝えよう
その考えが甘かった。

教室には誰かがいた。
あたしはそれに気付くと教室のドアから覗いた。
保と麻耶だった。
声が良く聞こえない。
外で行なわれている部活がうるさい。
でも、麻耶の一言ははっきり聞こえた。
『保が好き』
そのあと2人は沈黙していたが、保の口が動いた。
何と言っているかは聞こえないが麻耶が保に抱きついた。
答えた・・・YESだろう。
あたしは教室に入らずそのまま帰った。

帰り道いろんな奴があたしを見ていた。
何かをいっている感じはした。
だが何を言ってるのか聞こえなかった。
あたしの頭の中では保と麻耶が抱きついている映像が流れていた。

【お前が好きだ】

あれは夢だったんだ。
保からのその一言は嬉かった。
だがあたしの封印しよう。
あたしの気持ちと共にー・・・・

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Novel Editor by BS CGI Rental
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