さくらと奏多は中庭にいた。 中庭のベンチに座り話していた。 『さくらが教室でどなったのって入学式の時だけだよね』 『あれは・・・先公がうざくて』
あれはあたしがまだ入学したばかりの頃。 担任の先公があたしの名前を読むと突然不機嫌そうな顔をした。 それはまだ許せた。 だが、來の名前を呼んだときにこう言ったのだ。 【このクラスにバカが2人・・・しかも一番タチが悪いのが】 と言ってきた。 それはあたしは切れた。 思いっきり机を蹴り、先公の胸座を掴んだ。 その後は他の先公に押さえられた。
『あの時クラスの奴らあたしの行動見てひいてたよな』 『僕はかっこいいって思ったよ』 さくらの顔が赤くなった。 『ばっかじゃねーの!!!んな恥ずいこというなよ・・・』 『さくらは素直にならないと・・・・』 2人の間に間があいた。 『それよりさ・・・薩華くんってさくらの何?すごく親しそうだったけど・・・』 『えっ・・・?あー・・・あいつは幼馴染であたしの大切な人』 それを聞くと奏多は下を向いた。 『やっぱり好きなんだ』 『えっ?!誰もそんなこと言ってないよ!!!』 『さくらが女の子言葉になるのは嘘を付いているとき』 あたしはそのとき何も言い返せなかった。 心のどこかでは保が帰ってきたことがうれしかった。 それが素直に言えなくて保にひどいことを言ったんだと思う。
奏多は何も言わずに教室に戻っていった。 あたしは奏多が教室に戻ってから10分後に教室に戻った。 教室に戻ると先公が教室にいた。 あたしが遅く入ってきたのに何も注意しない。 椅子に座ると保がまた話しかけてきた。 『放課後話あっから残ってて』 保はその一言だけ。 先公がべらべら喋っている。 いつもは聞いとくだけ聞いてるが今日は自分の胸の音で聞こえなかった・・・・。
|
|