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あの夏の日をもう一度 作者:TOMO

第4回   うざい
『さくら変わってないな』
5時限目が終わってからずっとこうだ。
『隣の女の子がさくらって子っては聞いてたけどまさか・・・お前だなんて』
『・・・』
あたしは完全無視をした。
『なんで無視・・・』
『うっさいんだよ!!!久しぶりに学校に来てみりゃーテメーがいるわ、先公に説教されるわ・・・少しは黙ってろ!!!』
廊下にひびくような声で怒鳴った。
A組の人達は驚いたようだ。
いっせいにさくらの方を見た。
あたしは立ち上がり椅子を蹴った。
『さくら!!!』
とても落ち着く声が聞こえた。
『奏多・・・』
奏多が走ってさくらに寄ってきた。
『どうしたの?普段は静かなのに・・・・』
『ちょっとね・・・こいつが』
奏多が保の方を見た。
保はさくらにつられて立ったようだった。
『さくら、とにかく落ち着いて』
さくらは素直にうなずいた。
A組の人たちはまだ3人のやり取りを見ている。
『さくら・・・前はそんな短気じゃ無かったのにな』
『黙れ、話しかけんな』
さくらは奏多の手を握ると教室から出て行った。
奏多は保の方をちらりと見た。
なんで手つないでんだ?と言いたそうな顔をしている。
『ちょっとー保大丈夫?』
麻耶が心配そうな顔をして保の手を握った。
麻耶は6年生の時さくらや保、來と同じクラスだった。
『さくらには近づかない方がいいわよ、あの人不良なのよ』
保は麻耶の言葉なんて聞いていなかった。



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Novel Editor by BS CGI Rental
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