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あの夏の日をもう一度 作者:TOMO

第2回   暗い過去
あたしは16歳、高校1年生になった。
3年前の春、あたしはこの区で一番倍率が高い南聖中学を受けたが落ちた。
落ちるに決まっていた。
小学6年生の夏休みから一切していない。
だが、南聖中学で3年間過ごした。
裏口入学・・・というのだろうか?
親が金を払って入学させた。
あたしの父親はIT会社の社長、母親は石油会社の社長。
あたしは親2人に愛された覚えがない。
物心ついた頃から家政婦やメイドと一緒にいた。
あの2人は金を出すことが愛情だと思っているようだ。
南聖中学に入ったはいいものの、夜遊び、喧嘩・・・問題になることが多かった。
來はあたしに付き合って一緒に荒れてくれた。
來だけはあたしの味方、あたしを理解してくれる人、あたしの大切な人・・・

結局あたしが中学を通ったの3年間で数えるほどだった。
南聖中学を卒業し、爽沢高校に行った。
もちろん爽沢でもあたしは問題児として噂が流れた。
中学生の頃の喧嘩など問題になったことばかり・・・
その中でも立花麻耶が一番噂を流していた。
よくあたしの噂をしていると耳にする。
もちろん不良の仲間から聞いた話だ。
不良仲間からは『あいつしばく?』とよく言われた。
だが、あたしにはどうでもよかった。
『人の噂をして何が面白い?』と言っていた。
あたしは学校1金持ちだが学校1の問題児として会議にもあがったことがあるらしい。
学校としては評判を下げたくないのでやめるように仕向けていたらしいが親が金を使った。
いくら使ったのか分からない、あたしはそのような場面をよく目にする。
親のもみ消し・・・最悪だ。
悪いことは悪いのだはっきり言えばいいのに・・・あたしの性格はそれを見るとさらに悪くなった。
大人の世界・・・汚い世界を見て・・・・。
高校に入学はしたが学校に行ってもさぼるだけ。
勉強をしようなど全く考えなかった。
だが、こんな自分も嫌いだった。
ただ逃げているだけ・・・というのは自分でも理解できている。
だから私は不良から足をあらうことにした。
もちろん來と一緒にだ。
不良をやめたあとはちゃんと学校に通った。
通ったといっても週に3日ほどだ。
残りの2日は街でぶらぶらしている。
そんな中・・・・あいつが帰ってきた。
そして帰ったきたことをあたしが知ったのは一週間後だった。

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Novel Editor by BS CGI Rental
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