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コドナ 作者:ナツ

第7回   GAME開始
「おい!何の騒ぎだ?さっさと練習を・・・」
「あ、跡部君だ。こんにちは。」
「は・・・?」


「それで?なんでお前がテニス部にいるんだよ。」
あ〜あ。やだなぁこういう雰囲気。
「滝君・・・?に誘われたから。」
「僕の名前疑問系なの?」
「滝。今それはどうでもいい。」
「はっ、んで?なんだよ。俺の下部になりたいってか?」
「下部?テニス部に入ることが跡部君の下部になることなの?変な話だね。」

「なぁ宍戸。それって俺らも跡部の下部ってことかいな?」
「・・・しらねぇよ・・・。勝手に跡部が思ってるだけだろ。どうせ。」
「なぁるっ!ねぇ宍戸。なんで跡部は和君のことあんなに嫌ってんの??」
「しらねぇよっ!!」

ココはテニス部の部室。
跡部君から連れてこられて、なんでか皆もついてきたんだよね。
勝手な話ばっかりしてるし。俺はなんでこんなことになっちゃってるのかなぁ?
しっかし俺様で面白いヤツだよね。跡部景吾。
ますます潰しがいのありそうなやつ。

「跡部君ってさぁ・・・俺様にもほどがない?さっきの昼休みのことでもしかしてまだ俺を敵視してるの?」
「なっ…!!誰がっ!」
「じゃぁさ、その俺様やめてくれない?」

「すっげぇ・・・和って勇気あるねぇっ!」
「俺ホントにあいつとイトコってトコが信じらんねぇ!」
「跡部部長どうするんですかね?」
「あそこまで部長にいえるなんて・・・下克上だ・・・!」

「・・・!お前っふざけるのもいい加減にしとけよっ!宍戸のイトコかどうかしらねぇがなぁ!人を下に見すぎなんだよ!」

「ぁ・・・跡部切れた・・・」
「どうすんだよっ!跡部切れさせるなんて・・・!」
「(あのバカ!!跡部を切れさせたら・・・!)」

「・・・だって跡部君俺より下でしょ?なに馬鹿なこと言ってんの?俺が亮のイトコってことが関係ある?これだからヤダよね。俺様って・・・。」
「は!?誰がお前より下だって!?わけわかんねぇこと言ってんじゃねぇよ!」
「あのさぁ・・・自分こそ何様?アンタは俺より断然下だと俺が思うから言ってんの。自分の考えを主張してるだけだけど?ただ単純なこと言ってるんだよね?それすら分からない?俺様の癖に頭悪いなんて・・・最悪だね?よくアンタみたいなのが部長なんてやってるよね。」

こういうタイプには言葉で攻めた方がいいんだよね。
そうすれば会話の中にボロが出るから。
絶対誰も俺がこんなに冷静に判断してるなんて考えてないよね。
亮なんて多分俺のこと(馬鹿)とでも思ってるんじゃないかな?

「和ってすげぇな・・・美人でなんか丁寧そうなイメージあったけど・・・頭いいのかな?あんなによくスラスラと言葉が出てくるよな・・・。」
「面白いヤツやん♪なんか日頃のうっぷん晴らしてくれてるかんじでv」
「侑士・・・。ここまで言っておいて和テニス部入るかなぁ??」
「・・・彼は入ると思うよ?」
「「「滝?」」」
「なんでそう思うんだよ。」
「宍戸には分からない?ん〜あえて言うなら勘・・・かなっ?」
「勘ねぇ・・・」

「・・・っ!もう我慢できねぇ!俺はお前を認めないっ!」

「「「あ〜ぁ。切れちゃった。」」」

「ふぅん?認めないって・・・どういう意味で?」
「テニス部に簡単には入部させねぇよ!」
「ちょっちょっと跡部っ!!それは・・・っ!」

ガチャ・・・

「「「「!?」」」」

「何をしている!部活中のはずだろう!?」
「「「「かっ監督っ!!」」」」
「あ、すいません。私のせいです。」
「・・・?君は?」
「3年2組に転入しました。ここにいる宍戸亮のイトコの宍戸和と言います。テニス部に入部しようと思っていたのですが、テニス部について教えてもらおうとテニス部の方に教えていただいていました。」

(((すげぇっ!なんで監督相手にこうもスラスラと(嘘も含んだ)話が出てくるんだ!)))

「ほう?君が・・・。まぁ良い。それで?どのようなことが分かった?」

(((やばっ!一番嘘の部分じゃねぇかっ!なんて答えるんだよ・・・!)))

「たくさん教えていただきましたよ?ココの方たちはいい人ばかりですね?まず、氷帝テニス部の方針が、‘弱いものを切り落とし、強いものだけを残していく’といった実力主義だということです。そして、制度が‘レギュラー’、‘準レギュラー’、‘平部員’といった3段評価になっているということ。それぞれの段階によって部室も違うということも教えていただきました。」

「そうか・・・。大体の基本は教えたみたいだな、跡部。」
「はっ、はい・・・。」

うわぁ面白いなぁ。監督相手には全然偉そうにはしないんだ?
この知識だけでも持っていた事に驚いているみたいだけれど・・・
これくらいのこと、君を調べる上では必要最低限の事なんだけどなぁ?跡部君。

「それで?テニス部への入部は決めたのか?」
「そうですね・・・方針にも私は納得しましたが・・・ただ、部員の中に私を快く思ってない方もいるらしいんですよ。その方が納得してくだされば入部したいと思っています。」

ちらっっと跡部の方を向く。
あ〜ぁ。困った表情してるよ。
でも知らないんだよね。この先生も、俺への‘依頼者’の1人だってこと。
だから監督も跡部君、君の事だって分かるはずだよ?

「そうか。どうだ?跡部、お前、この宍戸と試合してみたら。」
「は!?」
「もしそれで宍戸がいい試合をしたら、部員も皆納得できるだろう。」
「そうですが、しかしっ!」

(おいおい・・・っ中は女だぜ?絶対跡部に敵うわけないっ・・・!)

「私は構いませんよ?跡部部長。」
「・・・っ!分かりました。試合しましょう。」
「じゃぁ15分後にAコートだ。分かったな?」
「「はい」」


「ねぇねぇっ!和君!和君ってテニスできるの??だって今日滝から誘われたから来てみたってだけだよね!?跡部強いから無理だC!!」
「くすっ、大丈夫だよ?テニス歴は・・・どうなんだろ?ないに等しいはずだけどね?」
「「「絶対無理だって!!」」」

ったくあいつ・・・無理に決まってんじゃねぇか!
男装してても女だぞ!?
何考えて行動してんだよ・・・。

「和!ちょっとこい!」
「何?亮?」

「お前・・・どうするつもりなんだ?跡部は全国で名前の通る中学テニスプレーヤーだぜ?」
「知ってるよ?そのくらい調査済みだから。」
「ならなんでっ!」
「亮には何にも言ってなかったんだっけ?そっかぁ・・・俺はね、

                                  だよ。」


さぁて、たくさん仕事させてもらうよ?
中学生なんて退屈だからね。


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やっと跡部とたくさん絡んできましたね。
ところでずっと気になっていたんですが・・・
皆さん‘和’の読み方分かりますか・・・?

感想ください!

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Novel Editor by BS CGI Rental
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