「和君!」 振り返ると、さっきクラスにいた女子が5人くらいで俺を呼んでいた。 「・・・何?どうしたの?」 笑顔で返す。これがモテル男のやり方だよね? 「あ、あのねっ!和君とお話したいなぁって思ったんだけど、いいかな??」 その中の代表?が1人、上目遣いで見上げてくる。 ―――そんなことしても、俺は落ちないよ?なんたって俺は女だからね。 心の中で苦笑しながら 「もちろんいいよ?今教室に戻ろうとしてたとこなんだ。何の話?」 「じゃあ、一緒に教室に戻らない?教室でお話しようよ!」 「うん。そうしよっか?皆もそれでいいの?」 後ろにいた4人の女の子たちに声をかける。 「「「「も、もちろん!」」」」 分かりやすいなぁ・・・まぁ、コレも仕事がしやすくなるためだから いいんだけどね。
「それで?なに話す??」 「そうだ!聞きたいことがあったんだけど、いい?」 いつの間にかたくさんの女子が集まっていた。 「何??いいよ?」 「和君って部活入るの?」 「部活・・・?」 「そう!ここの学校、私立だしたくさん部活あるでしょう?何か入りたい部活があるとか、ないのかなぁっておもって。」 「ん〜・・・考えてなかったなぁ・・・どうしよう。」 テニス部に入るって決めてるんだけどね。 あえて言わないほうがいい気がするんだよねぇ・・・。 「和君だったら爽やか系のスポーツとか似合いそうだよねぇ!」 「わかるー!あと、茶道とか和服系でも似合いそう!」
「じゃぁ、テニス部に入ってみたら?」
不意に後ろで声がした。 「滝君だぁ!!」 「キャー!!」
「・・・えっと滝君??っていうの?」 「うん。滝だよ。キミと同じ3年で、5組にいるんだ。」 「そう。ありがとう。俺のことは知ってるの?」 「1組に転校してきた宍戸のイトコの宍戸和君だろ?有名だよ。」 「有名かどうかは知らないけど・・・。それで?どうしてテニス部に?」 多分この滝ってやつもテニス部だってことなんだろうけど。 だけどこいつ・・・なんか変な感じがするんだよなぁ・・・。 怪しいっていうか・・・裏がありそうなヤツだよね。絶対。 「俺もテニス部なんだけど、どうやら跡部がキミのことを気にしているみたいでね、なんかあるのかなぁ・・・って思ってたんだけど。どうなの?」 「あぁ、跡部君か・・・さっきちょっと話したんだけど、気にしてるのかぁ・・・。テニス部ね、うん!楽しそうかも。今日ちょっと寄ってみようかな?」 「ぇ〜!?和君テニス部入るの!?」 「そうしよっかなぁって思うんだけど。どう?」 「いいと思う!!テニス部って美形ぞろいで有名なんだよ!またテニス部に美形が増えるのかぁ・・・vv」 「・・・なんだか楽しそうな部活だね。滝君。跡部君に言っておいてよ。俺が今日テニス部に行くってこと。」 「分かった。楽しみにしてるよ。」 そういって滝君は笑顔で去っていったけど・・・やっぱり気になるなぁ、あの裏があるような顔と雰囲気。調べてみる必要があるかも・・・でも、結構簡単にテニス部に入れる口実が見つかったかも。。。
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5話目UPです!滝君出てきました!6話目は全員出てくる予定です! 楽しみにしていてくださいね!
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