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コドナ 作者:ナツ

第25回   マスコミ・・・その後
「会見...終わったな。」
「跡部、もうすぐ戻ってくるかなぁ...?」
「和は...?ねぇ和は!!??戻ってくるの!?話してくれるの!?俺たちに...ちゃんと向き合って語ってくれるの!!!???宍戸っ...答えてよ...!!」
「......っっ!わからねぇ...俺にはわからねぇよ...!」
「...ゴメン。宍戸...。」

ジローが亮に謝り、シンとした...
そのときだった...。

バンッッッッッ

「っ!!跡部!!!!」

髪はぐちゃぐちゃ。服はぼろぼろ。呼吸もままならないような状態で、
待っていたうちの1人が帰ってきた。

「〜〜ッ!ふぅっ..はぁ...っ...」

跡部が喋りだすまで、誰も喋らなかった。
ただじっと、跡部を見ていた。

「こんなにまでなるとはな...。覚悟はしていたが...それを上回っていた。」

最初に発した第一声がコレだった。
なんのことか、誰にも分からなかった。

「跡部...?なにがだ?」

岳人が聞いた声に、返事が来る、そんな瞬間...


バンッッッッッッッッ!!!

跡部の時よりももっと大きな音がして、跡部も、俺も、皆ドアの方を向いた。

「よかった。跡部君が会見会場に来たから、皆ココで見てるんだろうなぁって思ってたんだよね。違ったら俺、マスコミにつかまってたよ。」

笑顔で、跡部みたいに息切れしてなくて。幻でも見ているかのようなそんな気分だった。

「どうせ捕まりに出て行くんだけどさぁ...先に見つかったら俺皆と話せないかもしれなかったからねっ!話したい事...あるから。」

幻だったんだよな。だって、ここにいるのは和だから。現実にいない奴だから。
でも、ここにいるほぼ全員は、『奈乃香』よりも『和』の方を
たくさんたくさん知ってる。
そんな俺たちに気付いたのか、奈乃香は俺たちに笑って話しかけた。

「何ビックリしてんの??亮に言ってなかったっけ?いけたら学校行くから、って。皆なんか喋ってよね。俺ばっかり喋って損みたいじゃない?」
「和...?」
「何?それすらわかんなかったの?そうだよ?和だよ。」

バンッ

「...跡部...??」

一瞬・・・
なにが起きたのか、分からなかった。

「ふざけんなよ・・・っ!!」

怒り狂ったかのように跡部は叫んだ。
そこでやっと、跡部が和を殴った事が分かった。

和は・・・ただじっと跡部の方を見ていた。

「なんとか言えよ!!!何黙ってんだよ!!なぁ・・・!何か言ってくれよ!!・・・和!お前を信じて良いのか!?俺は・・・どうすればいいんだよ!!!!」

跡部がどんな顔してんのかわかんなくなった。
すぐに自分が泣いているんだと言う事が分かった。
でも冷静に判断できて、目を袖口で拭うと周りを見回した。

         皆泣いていた。ただ1人を除いては・・・。


「何もしなくていいと思うよ?皆TV観てくれたんだよね??俺さ・・・「ちょっと待て。なぁ・・・和・・・。見せてやってくれないか?本物の・・・実在しているお前を。」・・・亮。」

分かったよ。と言うように目を伏せて、和はもう一度俺たち全員の顔を見た。

「ちょっと待ってて。俺から奈乃香に変わる瞬間。職業病っていうやつかな?人に見せれないって思っちゃうんだよね。」

笑ってそう言うと、和は部室の中のトレーニングルームの中に入っていった。





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奈乃香を皆に見せます!
あと少しで最終回予定・・・。
頑張ります!

感想&意見ください♪♪

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Novel Editor by BS CGI Rental
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