「と言う事で...」
皆川の話が進んでいく。 もうすぐ終わるだろう。 そして...もうすぐ私の人生が終わる...。
「以上です。ありがとうございました。そして、またこれからもよろしくお願いしますね。引き続き、私の友人の話を聞いて下さい。それでは、ちょっとの間お待ちください。」
「ありがと。皆川。」 「いいよ、これでやっと芸能界復帰できるし。きっかけ作ってくれてありがと。」 「じゃあ、行くね。」 「うん。」
ステージの端に立って、眼を瞑る。 息をすっと吸った。
「......奈乃香。私はあんたのことよく知らない。ちっちゃい頃からの付き合いだけどね。でも...あたしあんたの事...友達と思ってる。不安にならないで行っておいで?」
吃驚した。だって、友達だと思ってるなんて、今まで聞いた事なかったから。 なんか、心の中の荷物がすっと降りた気がする。 私は前を向いたまま、
「ありがとう。」
私は一歩踏み出した。
ザワザワ...
『何あの人。』 『あの人が皆川倖の友達?』
「突然、申しわけありません。宍戸奈乃香という者です。」
挨拶と共に会見はスタートした。
――――――――――――――――――――
「おい!!岳人!!お前授業サボって部室のTV見てんじゃねぇよ!!」 「けちくせェなぁ、跡部。それに俺だけじゃねぇだろ?よく見てみろよ。2年以外のレギュラー全員いるぜ?」 「岳人は毎回だからだろ?ったく。」 「そういうお前もサボりだろ?今確か...数学だったか?」 「あぁ。俺は許可貰ってるからいいんだよ。今日中にって仕事押し付けられてな。ほら。」
そういって跡部は手にしている書類を見せた。
「そういや跡部、今日はマスコミ来とらんなぁ。」 「...。あぁ。俺も意外だぜ。」
嫌な雰囲気になったのか、話はそこで途切れた。
「ん〜??跡部ぇ...?ぁ。12時じゃん。いいともみよぉっと。」 「は?もうそんな時間かよ。...水曜レギュラーって誰だっけ??宍戸。」 「しらねぇよ。」
高そうなTVの電源をいれ、チャンネルを回す。
「あれ...?いいともじゃないし。緊急会見だって。」 「マジ〜??何の会見??」 「えっと...ぁ。皆川倖だ。もう話おわったっぽいけど。」 「皆川倖!?帰ってきたんだ?」 「そうみたい。ん?まだ誰か出てくるみたいだよ?」 「皆川倖の友達?どんな人だろね。」 「倖の友達なら美人ちゃう??」 「あ、出てきた。」
・・・・・・・・・・・・・・。
「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!?????」
ビクッ
「なんやねん、宍戸。」 「びびったぁ・・・。」 「ん?ねぇ、この人、誰かに似てない??」 「あん?確かに・・・。確か・・・。」
ブチッッッ
「あ〜!!なにやってんの!宍戸ぉ!!!コンセント抜いちゃって!」 「何でもねぇよ。おいっ、授業行くぞ!!!」 「はぁ??今からぁ!?もう半分以上過ぎてるし。余計起こられるって。」 「・・・。TVは絶対つけるなよ。イライラする。」
なんなんだよ・・・!!何で・・・なんで奈乃香がTVでマスコミの前で緊急記者会見なんてしてんだよ!!!どういうことだよ・・・!?
「ちょい落ち着きぃ。宍戸。何イライラしとるん?」 「何でもねぇ。」
どういうことだ・・・??今から家に帰って・・・っ連絡くれよっ・・・奈乃香・・・。
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次回は記者会見の内容です☆★ 前回はあとがき書いてなかったんですけど、 順一は、「諏訪部順一さん」から。 皆川は、「皆川純子さん」から。 ちなみに倖は、甲斐田さんからつけようかと思ったんですが、漢字が分からなかったため、急遽読み方だけ倖デス。
どうでしたか?もうすぐ「コドナ」は終わるんじゃないでしょうか・・・?? コドナの意味。子供と大人を足して2で割ったような存在。 大人にもなれない。子供にもなれない。不安定な時期のことです。 (これはナツが勝手につけた言葉です) もう少しで終わる「コドナ」。楽しんでくださいねw
感想&意見待ってますw
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