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コドナ 作者:ナツ

第22回   22
「と言う事で...」

皆川の話が進んでいく。
もうすぐ終わるだろう。
そして...もうすぐ私の人生が終わる...。

「以上です。ありがとうございました。そして、またこれからもよろしくお願いしますね。引き続き、私の友人の話を聞いて下さい。それでは、ちょっとの間お待ちください。」


「ありがと。皆川。」
「いいよ、これでやっと芸能界復帰できるし。きっかけ作ってくれてありがと。」
「じゃあ、行くね。」
「うん。」

ステージの端に立って、眼を瞑る。
息をすっと吸った。

「......奈乃香。私はあんたのことよく知らない。ちっちゃい頃からの付き合いだけどね。でも...あたしあんたの事...友達と思ってる。不安にならないで行っておいで?」

吃驚した。だって、友達だと思ってるなんて、今まで聞いた事なかったから。
なんか、心の中の荷物がすっと降りた気がする。
私は前を向いたまま、

「ありがとう。」

私は一歩踏み出した。


ザワザワ...

『何あの人。』
『あの人が皆川倖の友達?』

「突然、申しわけありません。宍戸奈乃香という者です。」

挨拶と共に会見はスタートした。



――――――――――――――――――――

「おい!!岳人!!お前授業サボって部室のTV見てんじゃねぇよ!!」
「けちくせェなぁ、跡部。それに俺だけじゃねぇだろ?よく見てみろよ。2年以外のレギュラー全員いるぜ?」
「岳人は毎回だからだろ?ったく。」
「そういうお前もサボりだろ?今確か...数学だったか?」
「あぁ。俺は許可貰ってるからいいんだよ。今日中にって仕事押し付けられてな。ほら。」

そういって跡部は手にしている書類を見せた。

「そういや跡部、今日はマスコミ来とらんなぁ。」
「...。あぁ。俺も意外だぜ。」

嫌な雰囲気になったのか、話はそこで途切れた。

「ん〜??跡部ぇ...?ぁ。12時じゃん。いいともみよぉっと。」
「は?もうそんな時間かよ。...水曜レギュラーって誰だっけ??宍戸。」
「しらねぇよ。」

高そうなTVの電源をいれ、チャンネルを回す。

「あれ...?いいともじゃないし。緊急会見だって。」
「マジ〜??何の会見??」
「えっと...ぁ。皆川倖だ。もう話おわったっぽいけど。」
「皆川倖!?帰ってきたんだ?」
「そうみたい。ん?まだ誰か出てくるみたいだよ?」
「皆川倖の友達?どんな人だろね。」
「倖の友達なら美人ちゃう??」
「あ、出てきた。」

・・・・・・・・・・・・・・。

「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!?????」

ビクッ

「なんやねん、宍戸。」
「びびったぁ・・・。」
「ん?ねぇ、この人、誰かに似てない??」
「あん?確かに・・・。確か・・・。」

ブチッッッ

「あ〜!!なにやってんの!宍戸ぉ!!!コンセント抜いちゃって!」
「何でもねぇよ。おいっ、授業行くぞ!!!」
「はぁ??今からぁ!?もう半分以上過ぎてるし。余計起こられるって。」
「・・・。TVは絶対つけるなよ。イライラする。」

なんなんだよ・・・!!何で・・・なんで奈乃香がTVでマスコミの前で緊急記者会見なんてしてんだよ!!!どういうことだよ・・・!?

「ちょい落ち着きぃ。宍戸。何イライラしとるん?」
「何でもねぇ。」

どういうことだ・・・??今から家に帰って・・・っ連絡くれよっ・・・奈乃香・・・。



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次回は記者会見の内容です☆★
前回はあとがき書いてなかったんですけど、
順一は、「諏訪部順一さん」から。
皆川は、「皆川純子さん」から。
ちなみに倖は、甲斐田さんからつけようかと思ったんですが、漢字が分からなかったため、急遽読み方だけ倖デス。

どうでしたか?もうすぐ「コドナ」は終わるんじゃないでしょうか・・・??
コドナの意味。子供と大人を足して2で割ったような存在。
大人にもなれない。子供にもなれない。不安定な時期のことです。
(これはナツが勝手につけた言葉です)
もう少しで終わる「コドナ」。楽しんでくださいねw

感想&意見待ってますw


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Novel Editor by BS CGI Rental
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