■ トップページ  ■ 目次  ■ 一覧 

コドナ 作者:ナツ

第20回  
『ん?あぁ、奈乃香?何?話って。』
「ちょっと・・・。長くなるかもしれないけど・・・。私、仕事やめたいんだぁ」
『はぁ?何言ってるの。忙しいんだから冗談はやめてよね。』
「冗談じゃなくて・・・。私、ホントに仕事やめたいの。ワガママ言ってるって分かってる。でも・・・。」
『奈乃香。ふざけるのはいい加減にしなさい。いい!?あなたはこの仕事をなくしたらどうしようもないの!!この仕事をしているから、
                  
                 あなたには生きている価値があるのよ。
この仕事をなくしたら、あなたは生きる価値のない人間なの。』
「なによそれ・・・。どういうことよ!!」
『とにかく、仕事をやめるなんていわないことね。それに、このことをマスコミに言ったりしないのよ。あなた、日本で、いや、世界で生きていけなくなるから。』

そういって電話を切られた。

そういうことか・・・。生まれたときから特殊な才能を持って生まれた私に、意味も分からない頃から仕事をさせた。私がこの仕事をやめたりすると、マスコミにバレる。そうなると国の問題にもなる。国は私に責任を要求してくる。つまり私は日本にいられなくなる。それだけじゃなくて、国の問題になるほどの騒ぎはもちろん世界中に回る。私は、どこにもいられなくなる。


「奈乃香〜!飯!!」

亮の声が響いた。


・・・やってやろうじゃん。


「分かった。ありがと。」


「なんか声がしてたけど、電話でもしてたのか?」
「ちょっとね。あぁ、明日学校行けるかどうかわからないから。」
「は・・・?」

これで、私の仕事を終わらせてやる。
私のしてきた事は・・・本当は正しくないことだったんだ。
もう・・・大人の言う事を信じきっていた子供じゃいけないから・・・。


***************************************************************

かなり短いですが・・・
次にがんばって繋ぎます!
もうすぐラスト・・・かな?

それでは!
コメントいただけたら嬉しいです!

← 前の回  次の回 → ■ 目次

Novel Editor by BS CGI Rental
Novel Collections