「ここがアンタの部屋だよ。」 「・・・ありがとう。」 「アンタって奈乃香って言うんだっけ??一応年上だし、なんて呼べばいいか教えてくれよな。」 「私のこと??奈乃香でいいよ。私も亮って呼ぶから。」 「そか?」 「それと、私の男装中の名前は‘和’だから。なにか質問でもあれば聞くけど??」 「・・・じゃぁ・・・なんで奈乃香はそんなことをするんだ?男になって、年下を演じて。親父からは細かいことは聞くなって言われたけど、やっぱ気になるしな。教えてくれよ。一体、‘氷帝’で何をするつもりなんだ?」 「まぁそんなことを聞かれるだろうとは思っていたけどね。じゃぁ答えるわ。私はね・・・
という仕事をしてるのよ。理解できないかも知れないけどね。だからこんなことまでしていくの。氷帝では・・・楽しませてもらうから、覚悟しといてね?」
今日、うちにイトコがきた。初めて顔をあわせたイトコ。見た目はありえないくらい美人だけど、奈乃香の話が気になって外見のことを気にできなかった。 仕事の内容の意味は分からないし、結局質問にはちゃんと答えてもらえなかった気がする。明日から、俺と一緒に氷帝に通うと思うと、かなり変な感じがするがな・・・ でもなんだか、不思議なヤツだって事は分かった気がする。。。
「おい?準備できたか?そろそろ行かねぇと遅刻するぜ?」 「あ、うん。分かってる。」
そういって1分もしないうちにドアが開いた。 そこには、うちの部長にも完璧に勝ってる、綺麗な男の姿があった。
「・・・奈乃香??」 「あぁ。結構変わるもんだろ?声も変えたしな。しっかし氷帝の制服ってお坊ちゃまって感じがする制服だなぁ。着やすいからいいけどな。」 「すげぇ・・・なぁ、和って呼んだ方がいいんだな。今は。」 「あぁ。そうしてくれ。あくまでもボロが出ないようにな。」 「分かった。じゃぁ行くか??」 「おぅ!」
ホントに奈乃香はキレイすぎて、道を歩くと男も女も振り返って見ていた。綺麗顔の男だから、めちゃくちゃ美少年なんだろうな。
「亮?亮ってテニス部に入ってるんだよな?」 「そうだけど?何だよ。もしかしてテニス部に入るのか?」 「ん・・・そのつもりなんだけどな。目的の人物はテニス部だし。」 「は!?テニス部に関係するのかよ・・・面倒はやめてくれよなぁ・・・」 「大丈夫だって。じゃあ今日の放課後テニス部に見学行くから。」 「分かった。クラスどうなんだろうな。」 「亮と一緒だとやりやすい気がするんだよなぁ・・・まぁそこは上手く手配してくれてるだろうし、多分一緒なんじゃねぇの?」 「お前ホントに何者だよ・・・(汗)」
俺たちは廊下で別れ、奈乃香は校長室に。俺は教室に向かった。
「おぉ、キミが和君だね。キミにはこの学校を変えてもらいたいからねぇ。期待してるよ。」 「ありがとうございます。」 「そこにいるのがキミの担任の廣田だ。いい先生だよ。」 「ヨロシクお願いします。廣田先生。」 「あぁ。ヨロシク。じゃぁ教室に行こうか。」 「はい。お願いします。」
カツっカツっ・・・ 靴のヒールの音が静かな廊下に響いていた。
「ここだよ。」 「あ、先生。ひとついいですか?
このクラスに跡部景吾という生徒はいますよね?」
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2話目やっと完成です! 頑張って続き書きたいとおもいまぁす・・・! 奈乃香の仕事は・・・いつか分かるはずです! 面白いことになっていく予定ですよ!
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