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コドナ 作者:ナツ

第15回   崩れ始めた音
「「「お邪魔しましたぁっ」」」
「また来てね?」
「じゃぁな。」

あれから、俺は奈乃香と一緒に跡部達と過ごした。
奈乃香が口を開くたびに不安になったが、ただ話しただけ、という感じだったので、
俺は気にも留めなかった。

「なぁ。奈乃香。俺・・・。奈乃香のこと信じるわけじゃないけど、敵視はとりあえずしない事にする。」
「・・・?いきなり何を言い出すかと思ったら。そんなこと考えてたの?」
「あぁ。奈乃香、まだ何もしないんだろう?」
「・・・。考え中、と言ったところかしらね?まだ分からないけど、明日、跡部景吾の人生が変わるかもしれないし、変わらないかもしれない。それは、私の気分だからね。」
「・・・そうか。」
「いつ裏切ったって私は恨まないわよ?」
「分かってる。。。」

なんでだろう。こいつにこんなにも不安がないのは。

俺は明日、こいつが何かしても冷静でいられるだろうか?
俺は明日、裏切ったりしないだろうか?
何も分からないけれど、俺は決めたんだ。

今を生きる・・・。今を感じると・・・。


「じゃあね、お休み、亮。」

この天使のような奈乃香を、今は信じることにする。



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「あ?何だ、あの人だかり。」

遅れてきた俺はまだ何も知らなかった。

「あ!!宍戸っっ!!大変だよっ!跡部が!!!!」

いつもは冷静な滝の荒々しい声が俺の中でずっと止まっていた。

・・・跡部が・・・??

『今、校門にテニス部と思われる男子生徒が立っています。話を聞いて見たいと思います。』

アナウンサーらしき人が、こっちへ向かってやってきた。

『君たちは今、跡部景吾君が問題になっていることを知ってるかな?』

「あなたたち、なんなんですかっ!?出て行ってください。」

滝の焦った声が聞こえてきた。

『そっちの君は、何か知ってる?』

「・・・・・・知りません」

そう答える事しか出来なかった。

まさか、ホントに行動に・・・??


「あれ?なんなの、この騒ぎ。」

後ろで不意に聞こえた声に、慌てて振り向いた。

「か・・・ず・・・?」

『またテニス部のコですか!?インタビューに・・・』

微妙なずれではあるが、心底驚いたような表情を見せた。
もしかして、奈乃香じゃない・・・?

「ちょっと・・・。亮?どういうこと。これ。」
「お前じゃないのか・・・?」
「俺今学校に来たもん。買い物あったからコンビニによってたし、ってことは・・・。あ、そっか。自首したのかな・・・?」
「・・・?自首?」
「うん。社長が。早速連絡とってみなきゃ。」

なんでこいつはここまで冷静でいられるんだ?
こんなに冷静に対処できる??

これも・・・仕事だから・・・?

「あ?社長さん?私ですけど、えぇ。えぇ。・・・こまりますねぇ・・・。そうですか。分かりました。」


またずっと、奈乃香の声が響いていた。

頭の中で、何かが崩れていくような音がしたような気がした。



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短めです。
眠い・・・!!
次回、ガンバリマス!

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Novel Editor by BS CGI Rental
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