「亮?ちょっとうるさぃ・・・」 「え?」
リビングへ繋がっているドアをあける。 皆の視線がこっちへ向く。
「「「ぇ・・・!?だっ誰っ!!??」」」 「ぁ・・・奈乃香さん?」 「・・・奈乃香・・・。」
「ぁ、お友達?始めまして。亮のイトコの奈乃香です。鳳君・・・?は知ってるよね?」 「はぃ。奈乃香さん、お久しぶりです。」 「「「ぃっ・・・イトコっ!?」」」 「・・・あぁ。」
『ねぇ・・・もしかして宍戸の家系って・・・美形揃い!?』 『あぁは言っても宍戸も顔はいいしなぁ・・・』 『すっげぇ美人サンだよNe→!!』 『あんなベッピンさんのねぇちゃん羨ましいわぁw』
「亮?皆さんどうかしたの?」 「・・・しらねぇよ。それよりもちょっと来い・・・。」 「何?」
「なんでここに入ってきた?」 「なんでって・・・リビングじゃない、ここ。私が入ってきてもおかしくはないでしょう?」 「そうじゃなくてっ・・・!!跡部や俺たちがいるって分かってココに入ってきたんだろ!?」 「当たり前じゃない。こんな絶好のタイミングないよ。わざわざ、アリガトウゴザイマス(笑)」 「っってめぇ!!」 「あ、そうそう・・・亮に言いたい事があったんだ。」 「・・・?言いたい・・・こと・・・?」 「うん。」
軽く亮に微笑んでから、私は息を吸った。
「夢を見たんだ。」
「は・・・?何のことだよ。」 「だからぁ、夢を見たの。」 「だから何の。」 「小さい頃の夢。」
小さい頃・・・?何の話だ。奈乃香の小さい頃・・・? もしかして・・・
「仕事を始めた時の夢。」 「・・・なんでそれを俺に?」 「分かったんだよね、私がなぜ何も感じないか。」 「!?」 「まだ・・・それは教えないけど・・・。多分、これからも、ずっと・・・ 私は変わらない。」 「ちょっ・・・おい・・・。」
「何話してるの?皆?」 「ぁっ///奈乃香さん・・・っいえ、何でもないです。」 「そう?皆部活の人?」 「はっ、はいっ///そうですっ!」 「奈乃香さんは、和のねぇちゃんなん?」 「えぇ、そうよ?そっか、部活の人ってことは、和もお世話になってるんだね。」 「いえ、俺たちのほうがお世話になってるみたいで・・・、跡部なんて和に負けちゃったし。」 「うるせぇ・・・っ!」 「あら、和に?・・・それは、跡部君のほうが断然不利よ(笑)」 「「「ぇ?」」」 「だって和、スポーツなら何やっても出来る子なのよね。どんなスポーツでも大会優勝記録残してるのよ?」 「すっげ・・・。」
さっきの話・・・。真剣に話してたよな。 一瞬だったけど。 感じないかって・・・。 あれって・・・。俺が話してた事だよな? 変わらないって・・・。
せっかく俺があいつを無視してたのに。 何も考えないようにしてたのに・・・。 また、わかんなくなっちゃったじゃねぇかよ。 なんでだよ・・・。 俺をそこまでめちゃくちゃにさせて楽しいのか・・・? 一体・・・俺に何をさせたいんだよ、あいつ・・・。
俺は・・・あいつを信じていいのか? 信じちゃいけないのか・・・?
「ねぇ、亮もこっちにおいでよ。そんなところにいないでさ。」
あれが考えた行動だって分かっていても・・・。 あれが計画の1つだとしても・・・。
「あぁ。」
俺はこいつを裏切る事はできないんだろうな。
まだ、皆笑顔でいるから・・・。まだ、いいんだよな。このままでも。
*********************************************************************** 亮が自分の中で気持ちを落ち着かせました。 次回は、ちょっと大変なことになる予定です!
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