「...こんにちは、正理事長。」 「おぉ、こんにちは。...和君。」
「どうかね?学校の方は。」 「とても落ち着いていますよ?」 「そうか...やはり君に理事長を任せて正解だったな。...それで?仕事の方は。」 「そうですね、だいぶ分かってきましたよ?もうそろそろ、行動を開始するつもりです。」 「...。君には迷惑かけそうだな。仕事もあるのに、この仕事で学校にもマスコミが来るかもしれないんだろぅ?」 「そこのところは、大丈夫です。なんなら、マスコミの方は正理事長にお任せしてもよろしいですよ?」 「はは、冗談。そんな面倒な事はしたくないんでね。」
今現在いる場所。 それは都内の大きな病院だった。
「それより、お体の方はどうですか?なんて、聞く必要はないと思いますけど。」 「あぁ、もちろん元気だ。このとおりピンピンしとる。」 「こちらの仕事の都合で迷惑をお掛けしてすみません。」 「いやなに。こっちこそ病気でもないのに、いいところで休養させてもらえるなんて嬉い限りだよ。」 「それは良かった。私も早く仕事を終わらせて、休養に入りたいものです。」 「おや、そろそろ時間ではないかな?」 「ホントですね。では、早速今日頂いた資料をもとに、......跡部景吾を潰してきますよ。」 「楽しみにしているよ。」
もう暗くなりかけていた。空を見ると、一番星が光始め、空気が冷たくなっていた。
さぁってと...早く仕事を進めたいからね、跡部の家へ行かなくちゃ。 その前に、女に戻って、また別人にならなきゃなぁ...。 名前はどうしよう...。忙しくなりそうだね。
PM8:17
跡部邸の前に、スーツをしっかりと着こなした、秘書風の美女が立っていた。
「ココが跡部邸ね。さっそくお邪魔させてもらいましょう。」
ピーンポーン――
「はい。」 「跡部財閥社長はご在宅でしょうか?」 「社長でございますか。失礼ですがご用件とお名前を...。」 「楠田涼子といいます。用件は、ちょっとインターフォン越しではいえない事なのですが...。」 「楠田涼子様...、誠に失礼ですが、アポは取られていますか?それとも社長の知り合いの方...。」 「いえ、アポは取っていませんし、社長とは私が一方的に知っているというだけです。」 「それでは失礼ですが、お通しする事は出来ませんので...」 「このインターフォン、カメラついてますよね?」 「は?はい。そうですけど。」
そういうと涼子...奈乃香はポケットから1つの手帳を取り出した。
「これでも?」 「...警察...手帳...?」 「えぇ、警察よ。早く通してくれないかしら?それとも、ここで大きな声で用件を伝えてもいいのかしら?」 「わっ分かりました。少々お待ちください!」
楽勝ね。 跡部景吾にばれると面倒だから苗字も楠田に勝手に借りちゃったけど...。 必要ないかもしれない。
しばらくすると門が開いた。
「お待たせしました、楠田様。どうぞ中へ。」 「ありがとうございます。」
コンコンっ
「旦那様、先程報告した楠田様がお見えです。」 「入りたまえ。」
「それでは、私はここで失礼します。」 「ありがとうございました。」
「失礼します、始めまして楠田といいます。」 「それで?何のようだね、警察が。」 「いきなりですが、最近あなたの行動に色々問題があるという声が入ってまして。いろいろとこちらでも調査させていただいています。」 「ほう?その問題というのは?」 「...跡部財閥は裏でいろいろとしている...っていうことなんですがね、簡潔に言うと。」 「裏で...ねぇ。誰だろうかそんなデマを流したのは。」 「デマでしょうか?こちらとしてもデマだけで動くほど暇ではないので。色々調査していくうちに、当てはまることがたくさん出てきましたよ。」 「例えばどんなものかね?」 「裏取引はもちろん、その裏取引で自分だけが得をするように取引をされているようですね?その取引のせいで、たくさんの会社が傾きかけているようですが?」 「...。他には?」 「息子さんへの大量の金のかけ方。まぁコレは文句は言えませんが、後がひどいもので。なんでも金をかけるだけでテストの答えを貰って、自分の子供に1位を取らせているようですが、コレは親馬鹿でもなく、御自分のためですよね?部活にも跡部のお金で勝手に部室改装をしたり?あなたも息子さんも、自分が一番出ないと気がすまない性分なのでしょうね。どんな事をしてでも手に入れたいことですか?それは。」 「ふっ、くだらん。息子の方は、別に軽いことではないのか?しかし、テストの件に関しては、そんな事した覚えがないがねぇ?」
自分に都合の悪い事だけしてないっていうつもりか...。
「軽い...ですか。まぁコレは数ある中で軽い方です。しかし。実際にはこんなにもの苦情や報告があるのですよ。」
そういって奈乃香は鞄の中から大きなファイルを3つほど取り出し、
「コレがすべて、最近入ってきた報告です。言うのは面倒なので、目を通しといてもらえます?」 「・・・。くだらない。」 「では、こちらで勝手に処理させていただいてもよろしくて?」 「っ・・・!分かった。目を通しておこう。」 「数日後にお伺いしますよ。それまでに入ってくる書類はすべてあなた宛に送ります。」 「・・・。あぁ。」
楽勝だな。証拠は十分にある。こっちの断然有利だ。 さて、次は跡部景吾を・・・潰しにいくかな。
「ただいま。」 「あらぁ、お帰り、奈乃香ちゃん。」 「ただいまかえりました、おば様。」 「ねぇ、今日亮の学校の子たちが来てるんだけど・・・。バレたらいけないのよね?」 「ぇ?来てるんですか?」
どうりでおば様の声が小さいわけだ・・・。
「ばれたらまずいですからね・・・。部屋にでも行っときますよ。」 「それがいいわね。」
なるほど、家で変な行動をさせないように亮が呼んだんだな。 まぁ、楽勝だな。
部屋に入ると、奈乃香は何かのスイッチを入れた。
『しっかし珍しいよなぁ。宍戸が家に呼ぶなんて。』 『うるせぇ。』 『あ〜!!分かったぁ!和と喧嘩したまんまで2人だと気まずいんでしょ〜!』 『ちげぇよ!!』
「変な会話してるんだね。」
亮は知らないもんね、
自分の家に盗聴器が仕掛けられてるなんて。
「まぁ、コレくらいの会話だったらさっきまでの会話を聞く必要もないか。」
1日中、奈乃香は盗聴器などを利用して、家の会話をすべて録音している。 もちろん、亮の部屋にも。。。 他にも色々な装置はついている。
どれも簡単に引っ付いてくれるものだから、その部屋に入りさえすれば盗聴器などはセットできる。
さっきも跡部邸の社長室にも仕掛けてきた。
『ねぇねぇ!和はぁ??』 『部活も終わってんのに帰ってない事はないだろぉ!?』 『どこ行ってんの??』 『しらねぇよ。まだ帰ってないんじゃないのか?』 『なんだよそれぇ〜!つまんねぇのっ!』
ふぅん・・・私がいないとツマンナイのか。そのうちそんなこといえなくなるのにね。
「そろそろ行くか。」
******************************************************************************* はい!主人公行っちゃいます(笑 少し展開が早く・・・なってきたのかな? 跡部のお父さんって社長さんじゃなかった気がするけど・・・ どうなんでしょう(笑 跡部は好きですよ??決して嫌いじゃないです。 跡部のお父さんも(見たことないけど)嫌いじゃないです 早く話しを進めたいんですけどね(笑 なんで進まないんでしょう(笑
それでは!感想・要望待ってますv
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