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スタート! 作者:綾波 ルナ

最終回   友達

「ねぇ、翔・・覚えてる?」
「・・何を?」
「出会った時・・あゆとてっちゃんに・・・・」




四月_・・・



「翔!私たちまた同じクラスだよッ!!」
「あー・・本当だ!!」
「クラスに行ってみよ!!えっと・・4組だって!!」
「おぅ!!」



幼馴染で家が近所の私と翔は、今までずっと一緒のクラスだった。
クラスのなかに入ってみると最初はとても怖い雰囲気だった。



「ひなせ、と、はっとりって、私ら席前後じゃんッ!!よかったね近くて〜!!」
「おぉ〜・・」



私たちが話していると関西人っぽぃ人(?)二人がクラスに入ってきた。



「こんちゃーっす!!俺ァ、伊鴇鉄次ィ〜!!大阪からきました〜〜ッほなよろしゅぅなぁ!!」
「ちょぉ、鉄恥ずかしいわぁ!!あ、私光野あゆ。前からココの学校でした〜・・ぅちカゲちょぉ薄いから気づいとってくれてましたぁ??」
「ちなみにぃ、俺たちイ・ト・コやぁ!!」
「ぇぇ加減にしぃ鉄!!」



その瞬間クラス中のみんな笑い出した。


「お前らサイコー!!」
「ってかあゆメッチャカゲ濃かったジャン!!あはは!!」


みんなが笑ってる。思わず笑ってしまった。
私はあゆと目が合った。無視するどころか、ニコッと笑ってくれた・・


怖かったクラスも和やかで、とてもいい雰囲気だった。




翌日



私と翔は朝早く登校した。遅刻は勘弁なので・・ね。


ガラガラ〜っ


「おぉ!!え〜と・・・日瀬と服部みっけ!!」
「あ・・えっと・・伊鴇くん??」
「ピンポーン!大正解ッ伊鴇くんでし〜〜『鉄』でぇえよ」
「あ、うん・・私は・・得に何でもィィョ」
「・・・みさ、俺トイレ行ってくる」
「はーぃ〜」
「・・『みさ』って呼ばれてるンやな??下の名前が・・え〜っと・・」
「”みさき”ダヨ「海」に「咲く」って書いて海咲」
「へぇ〜・・俺もみさってよんでぇぇ??」
「えっ・・別にイイケド・・」


ガラガラ〜ッ


「おっはよぉ〜♪鉄〜♪♪って、日瀬サンも居る!二人っきりだったの??」
「おはよう光野さん^^」
「よぉ〜〜あゆ」
「セクハラされなかったぁ??平気??日瀬サン??」
「えっ・・・されてないよ(笑」
「んだぁコラァ!!おれはもぅみさと仲良しだもっっん!!」
「『みさ』??ぃぃなぁ〜ッ私もみさって呼んでィィ???」
「良いよ^^」
「私も光野サンじゃなくて『あゆ』でィィよぉ♪」
「うんっ了解」
「そだそだ!あのさぁ、服部のコトなんて呼んでるの???」
「服部君??あぁ、みさと仲がィィ子??」
「翔のこと??」
「『翔』ッ!!いいねぇ〜よぉーしっ翔って呼んじゃうもんねぇ〜〜!!」
「ィッェース!!じゃぁぅちも翔って呼んじゃう!!」


ガラガラ〜っ


「お帰り〜!!か・け・るッ」(鉄)
「????????(汗」
「あははッ翔困ってるぅ!!ぅちのこと『あゆ』って呼んでな。翔〜」
「俺ァ『鉄』かぁ〜・・てっつん★って呼んでなぁ〜ww」
「鉄と呼ばせて頂きます(怒」
「そぅ怒らないのっ翔〜♪」
「そやそや!!こらえてなっ翔」
「あのさぁ・・翔、翔連呼しないでくれるかなぁ〜????」
「ハハハハッ」





こうして、私たちは仲を深めて行った・・・



何があっても四人で行動して、悪いことも四人でする。

もちろんしかられるのも四人で弁当も四人でした。

_____________________




「ここから私たちはスタートしたんだよね・・まるで長い夢だったけど、今ではすごく短く思えるよね??」
「うん・・・そこからスタートして、もぅゴールに着いちゃったね。」
「・・・・・・・ヒドイよね。コースから外れて、どっか行っちゃうし・・・・・やだ・・・・・また涙でてきた・・。」
「・・・・・・・海咲・・・」
「な、なに・・・・??かしこまって名前呼んじゃって・・・さ・・」
「・・ゴールがあったら、また、次のスタートがすぐそこにあるんだよ・・」
「・・意味分らないよぉ・・・」
「スタートラインが見えてくる・・いつか・・また・・」
「〜〜〜っ・・・わすれちゃうのかなぁ・・あゆとてっちゃんのこと、わすれちゃうのかなぁ・・いつか・・」
「・・・・・コレ・・」



ドアの下のトコから一通の封筒が来た。



『だいすきなみさきへ/光野あゆより』



「何コレ・・・。小学生が書いた字みたい・・・・・あっ!!」





私たちが出会ったのは・・・小学三年生。

大阪へ旅行に行った時、お寺で一人で遊んでいるとき、声をかけてくれたんだ。あゆが・・





『なぁなぁ、お友にならへん??』
『え・・あなただぁれ??』
『光野あゆって名前なの。アンタは??』
『日瀬海咲、あゆちゃんって呼んでぃぃ?』
『ぇぇで!海咲!!』



一日、知らなかった同士がこんなににも仲良くなったのはお互いに初めてだった。




最後に私は・・・



『今度は東京にも来てねぇ!!』


と言い、母達と宿泊先へ行った。






カサッ



私は手紙を開いて読んだ。



『来年、とうきょうの学校にひっこすことになりました。
またあえるといいね。みさき!!絶対会おうねぇ〜  あゆより』




「あゆ・・ゴメンねぇ・・忘れてて・・ずっと・・ずっと覚えててくれたの?」
「・・・・・・・学校に来いよ。あゆに失礼だぞ」
「・・・ぅんッ・・・・」
「じゃぁ、俺帰るなぁ・・」
「ちょっと待って・・わがまま聞いてもらってィィ??・・・」
「何?」
「抱きしめてもらってィィ??」
「・・・・ぃぃよ・・・」



ガチャッ



その瞬間、ドアを開け翔に抱きついた。子供みたいに泣きついた。


でも、暖かかった・・まるで、あゆとてっちゃんも抱きあっているような感触だった・・・







「私学校行く・・・がんばるね」
「・・・うん・・・」






私は翔とキスを交わし、翔は家へ帰った。






私には、あゆとてっちゃんがちゃんと着いているから・・・








私と翔は・・・・スタートした。








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Novel Editor by BS CGI Rental
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