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片恋 sadness  作者:比呂

第4回   第三章
普通にしないといけなかった。



汀「おはよう。」
絵「おはよ!どした?元気ないね。」
汀「そ・・っかな。」
絵「眠いんでしょ?」
汀「え?う・・うん、そう!眠いの!」
絵「いつものことかぁ。」
汀「はは。」


ぎこちなくなってしまう。




絵里子にはかなわない。

あたしの行動がまるでそう言っているかのように。



佑「おっす!チビ!」
汀「おっす。」
佑「元気ねーぞ?」
汀「んなことないよ。普通です。」
佑「そうかい?あ、絵里子おはよ!」



好きなんだなぁ。

今ならなんだかバレバレな感じがしてしまう。


汀「なんで気付かなかったんだろ。」

心「お前、佑太のこと好きなん?」
汀「うわっ!ビビった!いたんだ。」
心「ウザ。で?好きなんだ。」
汀「分かる?」
心「なんとなくね。」
汀「でもあいつ絵里子のこと好きでしょ?」
心「さぁ。知らね。」






  俺達の目当ては、絵里子だから。







あいつはきっと料理が目的じゃなかったんだ。
絵里子といれたらそれで良かった。



汀「あーあ。失恋かぁ。」
心「頑張らねぇの?」
汀「絵里子に勝てって?正反対なのに?」
心「俺は別にそーゆーのが問題じゃないと思うけど。」
汀「・・・ダメだよ。」


ずっと絵里子を見てきたんだ。
あたしの出る幕じゃない。




昼休みに、絵里子から驚愕の事実を伝えられた。


絵「汀ごめん!あたし、ハルのこと好きみたい・・・。」

汀「え?」
絵「なんか話してたらすごく惹かれる部分があって
  それでなんか気持ちがのめりこんじゃって・・・。」


万事休す。


ジ・エンド。



汀「いいんじゃない?頑張って!」
絵「汀は?」
汀「あたし?もう好きじゃないよ!」
絵「ほんとに?」
汀「ほんとに!」
絵「ごめんね。」
汀「なんで謝るの!じゃトイレ行って来るわ!漏れそう・・・。」




なぁんだ。絵里子も好きなんだ。
じゃあお終いじゃん。
あたし好きでいる意味無いじゃん。


言ってあげれば良かった。


佑太も絵里子が好きなんだよって。

告白したら100%だよって。



でも言えない。





これだけは言えない。






 

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Novel Editor by BS CGI Rental
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