普通にしないといけなかった。
汀「おはよう。」 絵「おはよ!どした?元気ないね。」 汀「そ・・っかな。」 絵「眠いんでしょ?」 汀「え?う・・うん、そう!眠いの!」 絵「いつものことかぁ。」 汀「はは。」
ぎこちなくなってしまう。
絵里子にはかなわない。
あたしの行動がまるでそう言っているかのように。
佑「おっす!チビ!」 汀「おっす。」 佑「元気ねーぞ?」 汀「んなことないよ。普通です。」 佑「そうかい?あ、絵里子おはよ!」
好きなんだなぁ。
今ならなんだかバレバレな感じがしてしまう。
汀「なんで気付かなかったんだろ。」
心「お前、佑太のこと好きなん?」 汀「うわっ!ビビった!いたんだ。」 心「ウザ。で?好きなんだ。」 汀「分かる?」 心「なんとなくね。」 汀「でもあいつ絵里子のこと好きでしょ?」 心「さぁ。知らね。」
俺達の目当ては、絵里子だから。
あいつはきっと料理が目的じゃなかったんだ。 絵里子といれたらそれで良かった。
汀「あーあ。失恋かぁ。」 心「頑張らねぇの?」 汀「絵里子に勝てって?正反対なのに?」 心「俺は別にそーゆーのが問題じゃないと思うけど。」 汀「・・・ダメだよ。」
ずっと絵里子を見てきたんだ。 あたしの出る幕じゃない。
昼休みに、絵里子から驚愕の事実を伝えられた。
絵「汀ごめん!あたし、ハルのこと好きみたい・・・。」
汀「え?」 絵「なんか話してたらすごく惹かれる部分があって それでなんか気持ちがのめりこんじゃって・・・。」
万事休す。
ジ・エンド。
汀「いいんじゃない?頑張って!」 絵「汀は?」 汀「あたし?もう好きじゃないよ!」 絵「ほんとに?」 汀「ほんとに!」 絵「ごめんね。」 汀「なんで謝るの!じゃトイレ行って来るわ!漏れそう・・・。」
なぁんだ。絵里子も好きなんだ。 じゃあお終いじゃん。 あたし好きでいる意味無いじゃん。
言ってあげれば良かった。
佑太も絵里子が好きなんだよって。
告白したら100%だよって。
でも言えない。
これだけは言えない。
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