7年前
高校時代
「里沙ー。ご飯食べよー。」 「あい。今行くよぉ。」
入学式の時、中学の時からの友達が一人もいなかったあたしに ポンと肩を叩いて話しかけてくれたのが鈴村京夏だった。 京夏はとても愛想が良く、みんなから好かれている人気者だ。
「あーあ、午後体育あるじゃん!最悪だー。」
運動音痴だけどそこがまた可愛くて好き。
よく転んで、舌出して笑うのが可愛て好き。
大好き。
なのにどうして あんな風になっちゃったの?
「んーいい天気だっ!」
伸びながら京夏が言う。
すると入り口の上の所から「うわっ」という声が聞こえた。
「え?!何?」 「びっくりさせんなよー。」
そう言って起きあがってきたのがF組の黒澤健吾だった。
「声デカイから起きちゃったじゃん。」
いかにも低血圧そうな奴だった。
そう、これがあたし達の始まり。
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