background=http://www.rivernet.cool.ne.jp/upmini/200505f/20050527220027_7644.gif
■ トップページ
■ 目次
■ 一覧
彼がいた頃
作者:
比呂
第15回
エピローグ
ふと気が付くとあたしはベッドの上にいた。
もう11時を回っている。
外に夏の風が吹く。
ベランダに出て 彼がいた頃のことを思った。
ずっと心に引っかかっていた。
たったの一度も
あたしはあなたに好きだと伝えられなかった。
「ねえけんちゃん、一度も言えないまま
あなたはいなくなって
あたしはまだ縛り付けられて動けないよ。」
やわらかな風が吹いた。
彼が
もういいよと
微笑んでくれた気がした
さよならけんちゃん
もう振り返らない
「けんちゃん 好きだよ」
Fin
← 前の回
次の回 →
■ 目次
Novel Editor by BS CGI Rental
Novel Collections