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5丁目5番地 秘密基地 作者:比呂

第3回  
俺は時々不安になる。



あいつらと離れたら どうなるのだろうか。











俺は1月25日に生まれた。
甘くも厳しくもない家庭で伸び伸びと育った。
兄弟はいないけど、うるさい5つ子みたいな連中がいて
一時も静かにならない生活を送ってきた。


「翔平。お前、南茅乃のこと好きなんだってな。」
「何で知ってんの?」
「お前のかぁちゃんに聞いたー。」
「・・・おしゃべりばばぁめ。。」
「あいつ学年1のモテ子じゃん。」
「俺の容姿をなめんな。」
「まぁそうだけど。」
「お。今日はやけに素直だな。広はいねぇの?」
「ああ、俺?いないね。興味ないもん。」
「でもお前仲良いよなー。」
「誰と?」
「佳・代・・・」
「佳代?」
「うん!好きになったりしないの?」
「ならないよ。兄妹みたいなもんじゃん。」
「そうだけど違うぜ。」
「とにかく、好きじゃないの!」
「ちぇ。まぁお前も誰か探せよ。高1で初恋もまだなんて笑われんぞ。」
「ふん。余計なお世話だよ。」
「はは。てか次移動だよ!」
「あ!やべぇ誰もいねぇし!!行くかっ!」




佳代と翔平と晃と静と俺は、5人揃って同じ高校へ進学し
静と晃が2組で、翔平と俺が5組で、佳代が一人6組になった。
だから俺は時々6組に行って佳代と話したりする。
だけどそれはただ幼なじみだからってだけであって
恋とかそういうんじゃない。

勘違いされたら困る。






昼休み、いつもは佳代のクラスに行くけど今日からそれは控えることにした。


「佳代んとこ行かないでいいの?」
「ん?別にいいの。」
「急にどしたんだよ。」
「なんもねーよ!俺べんじょ。」

意識しているようで顔が赤くなる。





何なんだ。この気持ちは。























俺が嬉しいと思うのは




お前らと話しているとき。


お前らと笑い合うとき。



お前らの横にいるとき。
















それ以外ないよ。






 

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Novel Editor by BS CGI Rental
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