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5丁目5番地 秘密基地 作者:比呂

第2回  
俺には父さんがいない。
4年前、トラック事故に巻き込まれて死んだ。
俺と母さんとまだ幼い弟を残して。




だけど寂しくなんかない。
俺には騒がしくて、でも安心できる4人の幼なじみがいるから。










「翔平!お前今日熊さんの授業アリ?」
「なし〜!いいだろw」
「うっわずりー。広!お前体育着持ってない?」
「持ってる。部活あるから。」
「おおー!助かった!!あとで返すからな!」
「うん。今日の熊さん機嫌悪いよ。多分。」
「えっ。何で知ってんの?」
「さっき2年生の女子がすげぇ怒鳴られてたから。」
「うわぁーー名前でバレたら終わりじゃねぇかよー。」
「どんまい」


熊さんやだなぁ。
あいつキレたら容赦ねぇんだもんなぁ。

そんな事を思いながら体育館へ向かう途中に佳代に会った。

「熊さん?」
「そー。もう最悪だよ泣」
「しかも柔道だしね。」
「言うな!」
「ははは!じゃあ頑張っといで。」
「おー。」

同じクラスの静はもう体育館にいた。


俺の 初恋の人。




「あー晃また忘れたなぁ?!」
「寝坊しそうになってさぁ。慌てて出てきたんだよ。。」
「怒られてもしらないぞー」
「うっせいやい!」


16年間から一緒にいるから、緊張なんてしないけど
胸が高鳴らないわけじゃない。

ドキドキはするけど顔にも出ないし態度にも出ない。


だからずっと 俺の片思いだ。




静はかなりのモテ女で、学年の5分の2には告白されたことがあると聞いた。
まぁ、俺もそれなりに言われたことはあるけどよ!
・・・4人・・・だけだけどよ。。



きっとこれからもそうあり続けるだろう。

俺が隠している限り。




ずっと言いたかったことがあるよ。






お前らが好きだ。






恥ずかしくて




絶対言えないけど









お前らが好きだ。













 

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Novel Editor by BS CGI Rental
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