静からの電話はなかった。
でも俺は平気だった。
アイツの言葉を信じれるから。
最近、俺の周りのやつらが変だ。 佳代と広と翔平の間で何かいざこざがあったらしい。
「おい、お前ら最近どうしたんだ?」 「ん、何もないよ。」 「だけどさぁ。。」 「心配すんな。もう少ししたら話すよ。」 「広、お前最近顔色わりぃぞ。」 「そうかな?」 「ご飯食べてねぇんだろ。おばさんが言ってたぞ。」 「食欲が湧かないんだ。」 「死ぬぞ。」 「ふっ。じゃあ俺教室移動だから。」 「おう。」
重い足取りで去っていく広を見て俺は心配でたまらなかった。
「広っ!」 「えっ?」
「しっかりな!」
広は少しの間黙って、それからまた前を見た。
「うん。ありがと。」
佳代の様子もおかしかった。
「佳代ちょっといいか。」 「んー?」 「何かあったか?」 「・・・あと少し・・・待って。今は・・・」
泣きそうな顔をして言った。 俺は見ていられなかった。
「じゃあ、頑張れ。」 「ありがとう・・・。」
みんなして同じ事を言う。
一体何があったんだろう・・・。
俺達が変わっていくのは
仕方のないことで
でも
心は変わらないでいようと
必死だった
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