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忘れられない人がいます 作者:比呂

第4回   仲良し4人組
夏樹「櫂、覚えてる?仲良し4人組。」

櫂「あぁ、覚えてるよ。」

宏海「懐かしいね。」


























あの日から僕と五月は急激に仲良くなり
宏海や夏樹とも距離を縮めていった。





知らぬ間に、俗に言う「仲良し4人組」と言う名が付けられてしまっていた。







五月「かっちゃん、明日は晴れるかなぁ。」

櫂「冬の季節なのにこんな雨がずっと続くなんてやだね。」

五月「うん、ジトジトする。」



窓に手を掛けて不機嫌そうに五月が言った。


宏海「櫂、寝ぐせヒドすぎ。」

櫂「ちっがうよ!雨だからさぁ!」

五月「後ろヤバ・・・。」

夏樹「みかんの皮が剥けたみたいになってる。」

櫂「それは言い過ぎだろ。」

五月「ほんとだよ。見てみなよ。」

櫂「うわっっ!!!」



「「「アハハハハ!!」」」





五月の笑顔は人を元気にさせる力を持ってる。
僕も、僕の髪の毛も五月のお陰で元気だった。





帰り道、宏海と夏樹はCDを買いに行くと言って
商店街の方へ2人で行ってしまった。


残された五月と僕は
ヒマだから土手にでも行く?という話になり
かけっことかしながら土手へ向かった。



五月は寝っ転がり、僕も大の字に寝ころんだ。






五月「かっちゃんは好きな人いるの?」

櫂「ううん。いないかなぁ。」

五月「五月もー。」

櫂「初恋だってまだだし。」

五月「五月もー。」

櫂「おんなじだね。」

五月「そうだね!」



笑い合った。


なんだか幸せな気分で、川の流れる音と一緒に
僕の全てが流れていってしまいそうだった。


でも

五月の声だけはハッキリと僕の耳に響いていた。



   

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Novel Editor by BS CGI Rental
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