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例えばいつか君を忘れたとして 作者:比呂

第3回   痛み






6年前






高校2年生だった。













恋はもう知っていて、何人か付き合った人はいた。





でも高校に入ってからピンと来る人はいなくて




学校から帰ったら即バイト生活を送っていた。








「恋がしたいよぅ。。。」

「すればいいじゃん?」

「できないんです〜。」

「どんまい!」

「イイ人いないかな〜〜〜?」








その時だった。












「そっち行ったァ!!!!」







大きな声がした。






振り返った途端、私のオデコに激突。








紙飛行機だった。








男子全員で大爆笑していた。



「ごめんごめん!痛かった?」






子供のような目で私を見る。










名前は廣瀬兼太。



ケンタと呼ばれるその人は



紙飛行機を投げた張本人であり、クラスの人気者でもあった。








「平気だよ」






「良かった!」












笑顔でそう言って向こうに走り出す姿を何故だか愛しいと思った






















 

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