6年前
高校2年生だった。
恋はもう知っていて、何人か付き合った人はいた。
でも高校に入ってからピンと来る人はいなくて
学校から帰ったら即バイト生活を送っていた。
「恋がしたいよぅ。。。」
「すればいいじゃん?」
「できないんです〜。」
「どんまい!」
「イイ人いないかな〜〜〜?」
その時だった。
「そっち行ったァ!!!!」
大きな声がした。
振り返った途端、私のオデコに激突。
紙飛行機だった。
男子全員で大爆笑していた。
「ごめんごめん!痛かった?」
子供のような目で私を見る。
名前は廣瀬兼太。
ケンタと呼ばれるその人は
紙飛行機を投げた張本人であり、クラスの人気者でもあった。
「平気だよ」
「良かった!」
笑顔でそう言って向こうに走り出す姿を何故だか愛しいと思った
|
|