「いやー。晴れてるねー。」 「あぁ・・・確かにね。」 しかしボクの心は雨雲だった。理由は、2週間前から勉強をしていたが、 壱のことを考えてしまって大変だったからだ。 「さ。さ。俺は未明のトコ行くから君は壱ちゃんの所へ羽ばたけ!」 高橋はそう言うと未明のクラスへと向った。 一週間前、壱からメールがあった。
...*双へ*... 壱です。 学祭来てくれるの? ありがとう^^ えっと、私のクラスは 1−Sクラスで、出し物は 甘味喫茶とオーケストラです。 未ッちゃんのクラスの横だから 分かると思うよ。 では^^ ・・・+壱+・・・
西華の学祭は3日間にわたっての大きな行事らしく、男子も多いらしい。 にしても壱のクラスは甘味喫茶と・・・オーケストラ? なんだか意味不明だが楽しみに待っとこう。 ま。とりあえず1−Sに向おう。 浴衣で動いている女もいれば、怪獣のコスプレしている女もいる。 さて・・・1−Sは此処か。 何処から借りてきたのか「甘味喫茶 いち」と書いてある看板が出ていた。 「あ!双!」 全体的に茶色い服を着た壱がボクの側に走ってきた。 「久しぶり。凄いね。看板とか。」 ボクがそう言うと彼女は誇らしげに言った。 「ウチがね、甘味喫茶してるから借りてきたの。この服もそれよ。」
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