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エイシスト 作者:ロウデン

第19回   海底
まだ、目が覚めたばかりで視界がぼんやりしている…。今は、仰向けになって天井を見上げている。青い天井に時々、魚が泳いでいるのが見えた…。「魚」を見た瞬間、その場から跳ね起きた。「なんで、天井に魚が…」そう思った瞬間、体に激痛が走った。わき腹あたりを押さえて痛みを鎮めようとした。
「レオン大丈夫!?まだ、動いちゃだめよ」
誰だろう、と思い。声のするほうを向いたらオペラが椅子に座って、心配そうな顔をしていた。
「大丈夫だよ」
そう言って、微笑みかけた。オペラに、「他の人は?」と聞いたらまだみんな気がつかないらしい。ここが、どこなのかと聞いたら「全員が起きたら、ここのリーダーが話すから。それまでは、この部屋で待っていてだって。何も教えてくれなかったわ」と言って、状況はわからなかった。
 天井や、周りのものから見ると。魚が泳いでいるというところでだいたいは、水の中だろうと感じた。
 その後、キールが起き出して僕と同じ行動をしたので少し笑ってしまった。キールのあとにも次々と意識を取り者がいた。
全員が、おきだすとドアが開く音がした。そこには、とても人だとは思えない人が立っていた。体が全身水色で、ゼリーみたいにプルプル動いている。
「みなさん、お目覚めですね」
「ああ、ここは一体。どこなんだ?俺たちは、確かエイシストの攻撃で意識を…」
「話は、まとめて話します。ひとまずは、こちらへ」
そう言われて、彼の後について行った。関係のないものは部屋で待機をしていてといわれたので、部屋に残るものもいたが僕たちの6名は全員来るように言われた。
 何箇所か角を曲がって、大広間のような部屋に連れて行かれた。そこには、水色のテーブルと椅子が置いてあった。座るように言われたので、椅子に座ったがなんの違和感もなく座れた。
「それでは、まず私たちが何であるか話します。私達は、水人族と言われている。見てのとおり、体は水で出来ています。」
「水人族…。もしかして、500年前に滅んだって言われる民?」
「あなたのテレントでは、そう言われてますが。私達は、こちらの世界に逃げ込んできたのです」
「逃げてきた?何のためにだ?」
「私達は、古代より伝わる魔術を持っています。それを、エイシストは恐れて攻撃してきたのです」
「そうだったのか…。って、エイシストは500年前からいたのか!?」
「はい、私たちが何とか封印したのですが…」
「そうか…。話を打ち切ってすまない。続きを頼む」
「先ほどの戦いで、数人は助けることが出来たのですが、兵士とかは助けることが…」
「そうか…。君が落ち込まなくてもいい」
「それで、さっき戦ってわかったと思いますがエイシストの力は半端ではありませんでした」
「なんで、あんなに力が…。2年前とはまったく違う…」
「彼は、世界と魔界から力を吸い取り力を高めています。そこで、水人族に伝わる魔術、剣術などをあなた方に託したいのです」
「その力を、扱える奴はいるのか?」
「しっかりいます。目の前に5人。レオン、キール、オペラ、ライナス、アシスさんたちです」
「俺たちが!?」
「私が!?」
「僕が!?」
みんな、声をそろえて驚いた。他にも、才能のある人はいると思っていたあらである。そして、話を聞いていて大体わかった。
「要するに、それぞれに出される試練に挑戦すればいいんだな?」
「そうです。準備が出来たら、話しかけてください」
「ああ、わかった…。そういえば、名前まだだったな」
「遅れました、私の名前はモルトです」
「モルトか、よろしく」
モルトは、微笑むと「今日は、疲れてるみたいですから。休みなさい」と言って、部屋に戻された。
 疲れていたので、キールたちに「少し休む」と言ってベットの中に入ったらぐっすりねてしまった。

 気持ちよく寝ていたら、キールの声で起こされた。
「うわ!?」
「跳ね起きなくてもいいだろ」
「どうしたの?」
「そろそろ、疲れも取れたし。力を授かりに行こうと思うんだが」
「そうだったね。ゆっくりしてられないんだったね」
「じゃあ、行くか」
モルトのいる部屋に僕らはむかった。一回、行ったのでキールは先頭をあるきすぐに部屋につくことができた。
「キールたちか、もう準備はできたのか?」
「ああ、十分休養もとれたしな」
「そうですか、それでは試練の説明をするので椅子にでも」
そう言われて、それぞれ椅子に座った。
「それでは、この建物の中にある一番奥の部屋に行ってください。試練の内容は、その人の心で変わります。では、着いてきてください。」
モルトの後ろについて行き、一番奥の部屋に連れて行かれた。そこには、5つの魔方陣が床に書かれていた。
「それぞれ、魔方陣の上に乗ってください。そうすれば、自動的に試練は始まります」
「そうか、じゃあ俺から…」
そう言って、キールは魔方陣の上に乗って空間移動して行った。
「では、私もいくとしようか」
続いて、ライナスさんも行った。
「よし、僕も行くとするかな」
「レオン、気をつけてね」
「オペラとアシスもね」
そう言って、魔方陣の上に乗り空間を移動した。

 目の前には、真っ暗な闇が広がっていた。地面に着いている感じもしない。足を動かしてみても、床に当たった感じがしない。おそらく、浮いているのだろうか…。
「それに、してもここはどこだろう…」
そうつぶやき、周りを見た瞬間。暗闇の中で光があふれ出し、周りの景色が現れた。そこは、宇宙のような感じだった。そして、その空間に僕はやっぱり浮いていた。視力が、だんだん戻ると、目の前に人がいるのに気がついた。
『君が、試練を受けに来た者かい?』
子供のような声が当たりに響いた。少し、戸惑いながら答えた。
「はい、そうです。あなたは…?」
『僕は、ラミス。君が、試練にねぇ…。まあ、始めようか。じゃあ、準備を始めるよ』
顔を縦に振った。
『何が、起きても前に進むことはできるかい?』
「はい」
『そうか、確かに君の意思を見届けたよ。じゃあ、僕に勝てるかな?』
一瞬暗くなり気がついたら、草原の真ん中に立っていた。前には、ラミスが両手に剣を持っていた。双剣使いらしい。
『じゃあ、行くよ』
そう、言ったのと同時に地面を蹴り頭に向かって剣を斬りこんで来た。それを、剣で受け止め弾いたが、もう一つ左手に持っていた剣がわき腹に当たってしまった。
「っく…」
『まだまだ、これからだよ』
ラミスは、まだ余裕の様子で笑っている。まずは、あの剣を何とかしないと…。今度は、こちらから斬り込みに行き左手の剣に向かって、炎の魔力をこめた剣を振った。
 ラミスは、左手の剣で防御の体制に入るが炎が左手の剣を溶かし、その剣はドロドロに溶けた。
「よし!」
そう、小さくつぶやいた瞬間全身が何かに切り裂かれた。いたるところから、出血している…。ラミスを見ると、小さく指で魔方陣を書き終わっていた。
『剣以外にも、あるということを忘れないでね。僕は、君と同じなんだから。それに、まだ力は出していないね。君の力は、そんなものなの?』
左手の剣が溶かされても、まだ笑いながらそう言っている。
 全身から次から次へと血が流れ、頭がくらくらしてきた。一瞬意識が、飛びそうになった瞬間。頭の中で何かがはじけだした。
 無意識に、体が動きラミスに斬り刻む。詠唱呪文も唱えていないのに、剣から氷が出て相手を凍らせる。そこに向かって、剣でラミスの体を引き裂いた。
「今の感覚は…!?」
『君は、なかなかやるねぇ。今のは、君の中に眠っていた力。初級、中級呪文なら詠唱を唱えなくても使える力だよ。まあ、僕の負けだね。でも、本当にいいの?この力を使えば、君の命は…』
「わかってるよ、僕の命は後1年が限界だということは。でも、今は世界が危ないんだ!!」
『わかった、僕の完敗だよ。じゃあ、行くよ!!』
全身から、光があふれ出し力がみなぎってきた。今までとは、断然に違う。
『あと、これは僕からのプレゼントね』
そう言って、空間から剣が現れた。その剣は、2年前に見覚えのあるセイントイーターだった。
「なんで、これがここに…」
『2年前に消える瞬間になんとかね。まあこれで、終わり。じゃあ、みんなのところに帰りな』
「はい、色々ありがとうございます」
『あ!!ちょっとまって、そんな出血した体で行ったら心配されるから。ほい!!』
出血していたのが、嘘のように綺麗に傷口がふさがり元通りになっていた。その後に、お礼を言って、その場を後にした。

 魔方陣のある広場のところに転送され、そこに着いたときにはオペラとアシスさんがすでに終わった様子ではじっこの方で話していた。やはり、転送したときの音で気がついたらしく駆けつけてきた。
「レオンも終わったの?」
「無事みたいね」
「うん、無事に終わったよ。後は、キールとライナスさんだね」
そう話し込んでいたら、また一人戻ってくる音がして振り返ったらライナスさんが無事に戻ってきた。
「ライナスさんも、無事に終わったみたいだね」
「ああ、なかなかしぶとかったぞ。過去のこととか見せられてなぁ…」
「そうだったんですか…」
「まあ、後はキールだけだなっと…。お!?来たかな」
ライナスさんが、そういった瞬間に転送される音がしてその近くに歩いて行った。転送された光が消えたとき、キールがそこに立っていたが、血だらけの状態だった…。
「!? キール、ちょっと大丈夫!?」
「ああ…。大丈…」
そういいかけて、自分に倒れかけてきた。結構、重くて自分では支えることは出来なかったが、ライナスさんが助けてくれてキールを床に寝かせた。僕と、オペラの二人で回復呪文を使い傷口をふさいだ。
 ほんの数分で、目を覚まし。体を起こした。
「キール、大丈夫!?」
「あぁ…。レオンか、俺は大丈夫だ」
そう言って、立ち上がった。一体どんな試練を受けてきたのか気になったが聞かないでおいた。十分落ち着いたところにモルトが、話しかけてきた。
「無事に、みんな終わったようですね」
「ああ、少し気分が悪くなったけどな」
「すいません…」
「誤らなくていいよ。それで、この後はどうすれば?」
「そうですね、エイシストはまずこちら側の世界を破壊するためにバックの北に次元の歪を生み出しました。なので、今がそこに攻め込むチャンスです」
「そうか、そこが本当の最終決戦か…」
「そうです。1日ぐらいバックで休んでから行ってみては?」
「そうだな、十分休息も必要だしな…。でも、どうやって戻るんだ?」
疑問に思ったらしくキールが聞いた。
「それなら、私がバックの近くに時空転送します」
「そうか、あなたたちは来ないのか?」
「私たちにとって、外の空気はかなり変わりすぎたため、ここから出れないんです…」
「そうだったのか…」
「準備が出来たら言ってください」
そういわれて、一回部屋に戻ってディプレスたちを呼び出して再び戻った。
「準備はいいですか?」
「ああ、頼む」
「それでは、幸運を祈ります」
モルトが時空転送を始めてキールたちは、その場から消えた。

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Novel Editor by BS CGI Rental
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