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エイシスト 作者:ロウデン

第14回   6章 戦場
 船の上で、太陽がさんさんと降り注いでいる。あまりの気持ちよさに、床に寝転がってしまった。そのまま、青い空をじっと眺めていたら、急にキールの顔が見えた。
「わ!? キールか…」
「おいおい…。まあ、いいか。そろそろ昼飯だ」
「うん、わかった今行く」
ネレリド大陸には明日つく予定だ。食堂に入り、色々ものを食べた。どこかの商人の人が近づいてきた。
「あんたたち、ネレリド大陸にいくのか?」
「ん?あ、そうですが」
「そうか今、この大陸で戦が始まろうとしてるからよ」
「そうなんですか?」
「なんでも、ナレスタ国が反乱を起こして大変らしいぜ、まあ気をつけな」
そう言って、重い荷物を引きずりながら去ってった。
「戦か…。巻き込まれなきゃいいけど…」
「そうだなぁ…。いざとなったら、戦わなくてはいけない状況になるかもしれないな」
そのまま、「まあ、決まったわけじゃないさ」とキールが言って去っていった。僕も、何をしようか迷っていた。オペラが「暇ならこの本でも読む?」と言って1冊の本を渡してくれた。地属性呪文書か、確かにまだ地属性の魔法は使えないからちょうど良いかもしれない。それから、ずっと本を読んだ。そのまま1日すごした。
 次の朝、みんなより早く起きてしまった。ぼ〜、としていたが服を着替えてみんなを起こさないように外に出た。
まだ外は、朝日が昇ったばっかりで少し暗かった。じっと海を見ていたら、船に小船がついているのが見えた。なんだろう?疑問に思った、そのとき急に体全体に痛みが走った。力が入らずに地面に前のめりに倒れた。なんとか、後ろを見ようとしたらそこに5人ぐらい人がいた。腰には剣をさしてある。
「まさか、人が起きてるとは」
「まあ、今ので気絶しただろ」
男が、何かを言っているのが聞こえた。だんだん、人の声が聞こえなくなり意識が薄れていった。
 誰かが、呼んでいる。なんとか目を開けた。
「よかった。気がついたね」
船員の服を着た10代後半の男性が立っていた。起き上がろうとしたら、頭がかなり痛んだ。
「無理して、起きなくて良いぞ。ところで、何があったんだ?」
その言葉を聞いて、思い出した。
「そうだ!!さっき、海賊がこの船の中に」
そう言って、なんとか立ち上がった。僕の言葉を待っていたかのように、周りの船員が叫びだした。
「海賊だー!海賊が潜入してるぞー!!」
あちらこちらで、騒いでいる。
「どうやら、君の言ったことは、本当だったんだね」
「うん」
痛みをこらえながら、話を続けた。そのとき、ドアからさっき殴った5人の海賊がでてきた。それぞれ、剣を抜き襲い掛かってきた。僕も、剣を抜こうとしたが剣がない。しまった置いてきてしまった…。攻撃をかわしながら、後ろに下がった。背中が壁にあたるのが感じた、もう下がれないと思ったそのとき、足に木の棒が落ちていた。すぐに拾い上げて、相手の手を集中的に攻撃する。一人から剣が落ちた。それを素早く拾うと、反撃に移った。一人ずつ倒していこうとしたら、4人一成に襲ってきた。
さっきの男性が「後ろ、危ない!!」と叫んでいるのが聞こえて、後ろを見た。残りの一人が、弓をかまえて狙いをさだめて。矢を放った。見事に背中に命中して、僕は地面に崩れ落ちた。腕に力を入れて、何とか立ち上がって5人の攻撃を回避した。
 何分か回避していると、やはり疲れてきた。そのとき、足をひっかけていまい。バランスを崩して倒れこんだ。1本の矢が迫ってきている。「ダメだ!」あきらめかけたとき。その矢はもう1本に矢ではじかれた。
「レオン、遅くなってすまない」
「ライナスさん、いや早いほうだよ…。キールは?」
「あいつは…。昨日、酒を飲みすぎて二日酔いで寝込んでる…」
「そうか…。オペラとアシスさんは?」
「船員の手当てをしているはずだ」
「そうか、じゃあ援護お願いしますね」
「わかった」
1人、また1人とあっという間に海賊を倒していった。後1人と言うところで、船が大きく揺れた。ビックリして、周りを見渡したら、船の後方のほうに船が突っ込んでいた。帆には、どこかの海賊のマークが描かれている。
さすがに、今の振動でキールも起きて駆けつけてきた。
「何が、あったんだ!?」
「海賊が、攻め込んできたの!!キールは二日酔いでわかんなかったでしょ?」
「え?あ、ああ」
この船に、次から次へと人がなだれ込んできた。数は30…。いや、それ以上かもしれない。圧倒的に数では不利だ。
「どうする、逃げるか?」
「まさか、戦うに決まってるよ」
「きつくなりそうだな…」
オペラとアシスも駆けつけてきた。
「だいたいは、こっちの終わったよ…。う…、かなり数が増えたわね」
「そうね、まあやるっきゃないでしょ」
そう言って、アシスが一人に殴りかかった。オペラも、魔法で援護した。船の上では、上級呪文のような大きな呪文は使えず、エアロブレイドなど風を使った呪文で援護をした。キールと僕も、一人ずつ切り倒していく。
 海賊たちは、僕が一番倒しやすいと思ったらしく、集中的に攻撃してきた。最初は、かわしながら、攻撃を加えていたが、時間が経つとそうもいかなくなってきた。相手は、次から次へと襲ってくるので、こちらは休み暇がない。次の攻撃を加えようとしたら、背中に、急激な痛みが走った。背中に矢が命中していた。バランスを崩して、その場に倒れこんでしまった。なんとか起き上がろうとしたら、頭にまた痛みが走った。
「ちょろちょろ、うるさいから海にでも沈んでろ」
海賊が、そう言って。僕の体を持ち上げて、海に投げ落とした。遠くで、名前を叫んでいるのが聞こえたが、体がしびれてうまく聞き取れなかった。どうやら、矢に毒がぬってあったらしい…。海の中に体が、入り沈んでいく。意識を失いかけたとき、誰かが引き上げているように感じたが、気のせいなのかもしれない…。そして、なにもわからなくなった。

 キールたちは、数がなかなか減らない海賊に苦戦していた。船の上なので、上級呪文は使えず、少し傷を与えるだけしか出来なかった。レオンがいなくなり、前方のほうではおさえきれなくなって来た。キールが、少し気が緩んだ瞬間、弾き飛ばされてしまった。オペラが駆け寄っていき、起こした。「このままじゃ、やばいな…」そう思ったときに東からまた船が近づいてきている。援軍か!?思ったが、帆はなのもしるしていない。船を見ていたら、すぐに横に来て橋をかけて鎧を着けた兵士が何人も降りてきて、海賊はあっというまに倒すことが出来た。
「君たち、大丈夫か」
「まあ、なんとかな…。でも、レオンが…」
「?、レオンって人がどうした?」
「海賊との戦いで、傷を負って海に落とされたんだが…。さっき海を見たらいなかった。おそらくはもう…」
「いや、大丈夫だよ。ここらへんの海は流れが速いから、すぐに海岸に流れ着くと思う。後で、捜索してみるよ」
「ああ、頼む」
キールは不安な気持ちで海を見つめた。

 どれぐらいの、時間が経ったのだろうか…。外がまぶしくて、目を開けられなかったが、少し意識が戻ってきた。おそらく、うつぶせに寝ている。下は、ざらざらした柔らかいものだ。砂だろうか?体を動かそうとしても、体がしびれている。まだ、毒がまわっているようだ…。
そのまま、目をつぶったまま何時間か経った。少しは、毒が抜けてわり楽になってきた。そして、そっと目を開けた。周りは、岩壁に囲まれた入り江になっていて、砂浜に打ち上げられていた。どうやら、生きているようだ。手を動かしながら、思った。
 腕に力を入れて、なんとか立ち上がることが出来た。少し、くらくらしたが倒れるほどではない。入り江の奥には、森林が広がっていた。手足を、動かして体をほぐした。どれぐらい経ったのだろうかわからない。とにかく、ここでじっとしていては始まらない。先に進まなくては。そして、入り江の先に広がる森林に歩き出した。
 何分か歩いているの、何かやわらかいものを踏んだ。なんだろう?と思って、下を見たら、人が倒れていた。手や、足を切り裂かれている。全身に鎧をつけているのからみると、兵士だろうか。それにしては、少し豪華だ。そんなことを考えながら、心臓が動いているか確かめた。かすかだが、心臓が動いていた。急いで、傷口を持っていた、傷薬を塗って、心臓マッサージをした。魔法は、魔力が少なくて、回復呪文を使えるだけ無かった。完全に治療を終えて、座ろうとしたら倒れていた男の人が意識を取り戻した。
「う…。私、生きてるのか?」
「よかった。気がついた…」
「君は?それに、この包帯は…」
「あ、傷薬で応急処置したのですが。痛みますか?」
「いや、大丈夫だ…」
男は、思い出したようにビックリした感じで言った。
「そうだ!!今、ナレスタ王国とセイナ国で戦争をしてるんだ」
「それが、どうしたんですか?」
「私は、セイナ国の騎士で今もここの近くでおそらく戦っていると思う。君は、早く逃げたほうが良い」
その、言葉を待っていたかのように違う鎧を着けた兵士が8人四方八方から現れた。おそらく、ナレスタ王国兵だろうか…。
「いたぞ、殺せー!!」
敵兵士が、声を上げて襲ってきた。狙いは、僕に槍を向けている。今は武器も、魔力も少ない、どうしようか迷っていたら、さっき助けた兵士の近くに剣が2本あった。
「1本かります」
「戦うな、逃げろ。勝ち目が無いぞ」
そんな、言葉は耳には入らなかった。剣を持った瞬間、後ろで大きく槍が振り上げられ。それを、見た瞬間。右に回避して、相手の胸元にもぐりこんだ。槍は、長いので胸元に入り込まれると、なすすべも無い。敵兵は、驚いた顔をしていたが、遅い。
僕の、振った剣が腹に食い込んで倒れた。まずは、1人目を倒すことができたが、気がついたら、周りは敵にほとんど囲まれていた。ここで、ほとんどの魔力を使って追い払うのも良いが、そうすると命の方が危なくなる。悩んでいたら、敵兵の後ろの方で声を上げて次から次へと、倒れていった。なんだ!?自分でもわからず混乱してしまった。
 5人ぐらいの、厚い鎧を着けた兵士が。槍を持って、どんどん倒していった。数分で15人はいる人をなぎ倒した。
「王子、大丈夫ですか!!」
「ああ、大丈夫だ。この子が助けてくれたから」
そう言って、僕の方を見た。この人は、セイナ国の王子なのか。どおりで、敵兵も、なんとか殺そうとするわけだ。
「王子を助けていただき、ありがとうございます」
隊長らしき人がお礼を言った。
「いえ、たまたま助けただけです」
「そうだ、君。この戦いが終わりまで、この軍に入らないか?ここまで、正確に傷の手当を出来るものも少ないし。それに、君の剣の腕は良かったよ」
「しかし!!一般人を軍に入れるのは」
「だが、傷の手当を正確に出来るものは我軍にはいないんだ。それに、ここで、この子を離れさせてみろ。すぐそこは戦場だ」
「ですが…」
「どうだ、入ってくれるか?」
「はい、ぜひ入らせてください。役に立てるのならぜひ」
「では、よろしく。そうだ、君は武器が無いからその剣を上げるよ」
「良いんですか!?」
その剣は、持つ部分は金で出来ていて、剣の鋼の部分はとても鋭く作られている。鞘に剣をしまって、腰にさした。
「名前、聞いてなかったね」
「僕は、レオン。レオン・トゥレスです」
「私は、ネルド・セイナだ。よろしくレオン君」
こうして、戦いが終わるまでこの軍に身をおくことになった。

 さすがに強行軍のだけはある。かなりのスピードで、南へ進行していく。その間にも、何回か戦闘があった。騎士同士の戦いもあれば、村を守るために賊を討伐するときもあった。そして、今はナレスタ王国とぶつかっている。
 次から次へと怪我人が来て、治療するのはかなり忙しい。何分か経ち、こちらが不利になってきた。将軍らしき人が「お前も出ろ」と言った。本当はあまり、戦いには加わらないと言う約束だったが、今は仕方が無い…。準備をして、後方から出た。
 途中で、おかしいことに気がついた。戦場とは違うところに向かっている。今は、暗い森の中だ。あまりにも、おかしいので聞いてみた。
「あの…。どこに連れて行くんですか?」
「君をか?ナレスタ王国にだよ」
「な…!?」
「君を連れて来いと王から命令があったのでね。妙なまねはやめろ、痛い思いをするぞ」
周りに、10人ぐらいの兵士が弓を構えている。
「なぜ、僕が必要なんだ!!」
「それは、王が必要としているからだ!!」
とにかく、今の状況はやばい…。自分でもそれがわかった。剣を抜き、将軍から逃げた。木と木の間をじぐざぐまがりながら逃げた。後ろからは誰も追ってきてはいない。逃げ切れた。そう思ったとき、腹を強く殴られた。「どこに、人が!?」あたりを見渡したら、魔方陣から、黒いローブを着た魔道師が現れた。手から、ネルドからもらった剣がはなれて地面に金属音を出して落ちた。体から、力が抜けていく…。そのまま、地面に倒れこみ手や足がしびれてきた。かすかに、意識だけは残っている…。
「まだ、気絶してないのか」
後頭部あたりを棒のようなもので殴られ、意識を失った。

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Novel Editor by BS CGI Rental
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