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星空 作者:rota

最終回   トモダチ
メルディ「こ…これは?」
ルディア「ムーンパスト。天にいける唯一の乗り物です。」
メルディ「信じられない…こんな…文明が?」
ルディア「これは、創造神ミュラー様が作りました。」
メルディ「ミュラー様…」
ルディア「さぁ、決めてください。行きますか?行きませんか?」
ルディアはそう聞いた。私はもちろん…
メルディ「はい。もちろん。」
と答えた。
ルディア「乗車するのにお金がかかりますよ?」
メルディ「幾ら?」
ルディア「えっと。35万ddです。」
メルディ「わかった。はい、これ。」
ルディア「確かに。お受け取りいたしました。」
メルディ「じゃあ、乗るわね。」
ルディア「あの…その前に、最終点検をしたいんで…。」
メルディ「わかった。少しだけ待つわ。」

ルディア「最終点検終了しました。」
メルディ「わかったわ。」
ルディア「天に行くということは…死ということです。」
メルディ「わかってる。」
私はムーンパストに乗り、操縦方法を教えてもらった。
ルディア「失敗しないで下さい。一度操縦したら、終わりです。」
メルディ「わかった。」
ビアムス「エネルギー25%。」 
ルディア「あと、50分程度かかりますよ。」
メルディ「待つわ。天にいけるならば。」
ルディア「…どうして…天に行かれるのですか?」
メルディ「大切な人に会いに行くの。」
ルディア「そうですか…。」
ビアムス「エネルギー30%。」
ルディア「今日は調子がいいです。いつも点検で99%まで行くのに1時間ちょっとかかるのです。」
メルディ「運がいいのかしら?」
ルディア「そうかもしれませんね。」
ビアムス「ル…ルディアさん…」
ルディア「なんだね?」
ビアムス「エネルギー90%…。」
ルディア「なんだって!急いで出発準備だ!急げ!!」

私には、何も聞こえなかった。
ムーンパレスの中では、音が聞こえない。

機内でカウントダウンガ聞こえる。



10







































????「待ってくれ!」
ルディア「待て待て!緊急停止だ!」
メルディ「え?」
私はムーンパレスのドアを開け、外に出た。
メルディ「ちょっと、貴方誰?悪いけど…邪魔しないでくれるかしら?」
ルディア「お嬢さん、お嬢さん」
メルディ「何?」
ルディア「今のでエネルギーを使い果たしました。」
メルディ「え?なんですって?」
????「…」
メルディ「ちょっと貴方、何してくれるよ!何かいいなさいよ!」
????「…お前…飼い主は?」
メルディ「関係ないわ。」
????「天に行くと…死ぬんだよな。」
メルディ「そうよ。覚悟したわ。」
????「メルディ…。」
メルディ「え?何で私の名前を?」
????「…のか?」
メルディ「え?」
そのとき、謎の男が叫んだ。
????「何だお前!人に言ったことすっかり忘れちまって!」
メルディ「え?」
????「俺はな、あのときの気持ち…忘れたくても忘れられなかった!」
男は、涙を流しながらこういった。
????「俺は、そのときのお前の言葉を!ずっとココロに残してる!」
メルディ「一体…何なのよ!」
????「…わかんねーよな…お前なんかに分かられてたまるかぁ!!」
メルディ「…アブル?」
アブル 「何で…何で大切な人に会うためだけに…死ねるんだ?」
メルディ「…。」
アブル 「俺は、お前に命を救われた。今度は、俺がお前の命を救う番だ。な、メルディ。」
メルディ「アブル…」
アブル 「俺たちはな、メルディがいないと…なんていうか…不安なんだ。」
メルディ「帰ろう。私たちの島へ。」
アブル 「ああ、皆待ってる。」


−END−


星空第1章完結。

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Novel Editor by BS CGI Rental
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