ユリアは走っていた。 (・・・・・・・・・) 【ドギュンッ!!ドギュンッ!!ドギュン!!!!】 走りながらマグを撃つ。
「フン・・・・・・・・・・・・・・たやすいな」 ユリアはそう思った。
「あ〜〜〜〜〜〜〜ん!あ〜〜〜〜〜ん!」 「!」 取り残されたか、小さな女の子が泣き叫んでいた。 《キシャアアササアア〜〜〜〜!!》 「あああっ、アイラ!!!」 “アイラ”と呼ばれた女の子に向かってマグは走る。
【・・・・・・・・・・・・ドギュウウウウウン!!!!!】 《シャアアアア!!!》 マグは撃たれた。 「・・・あ・・・・・」 「・・・・・・・・・・・母親の元へいろ」 そしてユリアがマグに向けて走る。
「・・・・・・あ〜〜〜〜〜らっ♪あんた“選ばれし者”なのね!」 「!!!」 どこかから、人を小ばかにした女の声が聞こえる。 「誰だ!」 「・・・ウッフッフ♪あ・た・し♪アタシヨ〜〜〜♪」
その女は、12歳位の少女で、どこか生意気だった。 金色のフワフワした髪を二つに縛り、気味の悪い目つきをしてい、キャンディーをペロペロと舐めていた。 「誰だ・・・・・・!」 「ウッフッフ♪あたしぃ?かわい〜いアタシの事知りたいのね?」 「バカなことを言うな」 「アタシはぁ、“ルナ=オーソネット”ちゃ〜んよっ!アタシはあんたの事知ってるわよぉ♪・・・・・ユリア=マリオネッド・・・・“あの時”も、キレイな紺色の髪に紺色の瞳だったわね・・・」 「“あの時”だと?なんのことだ」 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・アンタが4歳の時。そのときは、アンタはまだそんなに髪長くなかったわよねぇ・・・男の子みたいな髪型だったわよね・・・」 「!!!!」 ルナが何故数年前の事を知っているか・・・・・・・・・・・・自分が4歳の時なら、ルナは赤ん坊のはずだ。ユリアはそれが気になった。 「お兄様に見せてもらったの!過去のデータ♪・・・・・・楽しかったわ・・・あのマグに殺される直前の顔♪」 「やめろ」 「あ〜!でも、アンタの親はアンタが殺したのよね♪」 「やめろ!」 「リチェ=マリオネッドも、アンタの事を本当は憎んでるのよ♪」 「やめろ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」 「ウーッフッフフフフフフ♪♪♪」
ユリアの頭にフラッシュバック。 《お母さん!!!!!》 マグに殺される直前・・・どこかから光が舞い降りた。光の中からガンが現れた。 【・・・・・・・・ドギュウン!!!!】
まだ幼く自制心がきかないユリアは、マグを撃ったが誤って母をも撃ってしまった。 《・・・・・・・・・あ・・・・・・・》 ズルリ・・・と、幼いユリアの手からガンがずり落ちる。 《お・・・・・か・・・・・さん・・・・・・》
「・・・・・・・・・・ウフフフフフフフフ♪♪♪もう、そんなに苦しむ必要無いわよ!・・だって・・・・ここで消えるんだから!!!!」 【ドゴッゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴオゴゴゴン!!!!!】 「!!!」
青く大きい閃光がユリアを襲う。 「!!!!!グッ!!!!」 「ア〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッハッハッハ!!!!」 ユリアの髪を結っていたゴムがちぎれ、胸の下まである紺色の髪がパサッ・・・とたらされる。 「・・・・・フーン・・・・」 「ハァ、ハァ、ハァ・・・・・・」 「次は・・・・とどめよーん♪」 「!!」
とどめの閃光がユリアに襲い掛かった・・・・・・・・・!!!
|
|