――ユリアらの家。 この家は、大きくもないが小さくもなく、少し古びている木でできた家だった。 「どうぞっ♪」 リチェが椅子を勧める。 「ありがとうございます・・・」 「・・・ミスター・オリヴァー、ミス・フローレンス。どーするつもりだ?」 紅茶を運んできたユリアが言った。 「ミス・フローレンス。あんたは見たところ選ばれし者ではないな。すると、ミスター・オリヴァーに助けてもらっていると言う所だな」 「!!・・・・・ええ、その通りです」 「やめておけ。他人など信用できぬぞ。第一、今のミスター・オリヴァーでは、この先に現れる強敵を倒すことなどできぬ」 淡々とクールに話すユリアの言い方にクレアは腹が立ったが、しかしユリアの言ってることは間違っていない。 「・・・・・ええ、確かに。・・・・・・・・けど、私は何も“強いパートナー”が欲しかったわけじゃないんです。・・・“エル”だからいいんです」 クレアの淡々とした言葉に、エルは感激してい、ユリアは何かを考え、リチェはニッコリと笑った。 「クレアちゃん、あなたグーよ!ええ、クレアちゃんみたいな子、あたし好きだわぁ♪ユリアっ、あなたも見習いなさい!」 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・フー・・・・強さ以外になにかあるというのなら・・・・見せて欲しいものね」
「・・・あ、あのっ・・・・・・・・ユリアさん達もクラーネット機関に来ませんか?」
・・・・・・・・・・・・・・・・・しばしの静寂。 「・・・・・・・・・・・ハ?」 真っ先に口を開いたのはユリア。 「ミスター・オリヴァー、何を言う?」 「いえっ・・・・ただ、ユリアさんは強いじゃないですか!ものすごく!!!ユリアさんの強さを僕も学びたいです。それに、お姉さんのリチェさんも選ばれし者なんですよね?でしたら、心強いです。・・・・・・・・・・・・・クレアさん、ダメでしょうか?」 「え?・・・・・エルがいいならそれでいいよ。・・・フフッ、エルだけじゃ頼りないし♪」 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・フウ。・・・姉さん、どうする?」 「ウフフフフン♪面白いわぁ!こんな面白いことって今までにあったかしら!・・・ユリア、行きましょう?ここにいたって面白くないじゃないの!いろんな遊びしてたってマグのせいで中断!何かあるたびあたしらが呼び出される!!一番傷つくのもあたしら!・・・・・・・・・・・いっそ根元を断ち切っちゃいましょうよ♪」 「・・・・・・・・・そうね」 「ハイッ♪」
こうして、エルとクレアは、新たにリチェ&ユリアという仲間を連れてクラーネット機関へ行くことになった。
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