この街に入ったエル達は、先に衝撃を覚えた。
【パラパラパラッ・・・・・・ザザッ・・・】 【ウウウウ・・・・ウアア・・・】 空からは砂が降り、色々な建物が次々と崩れ落ちる。 この街で生き残っている人間も、そういないだろう。
「・・・・寄生型のさらにひどいヤツだな」 「そうねぇ〜・・・・・」
【ギシャアアアアアアアアアアアアアン!!!!!!!】 《!!??》 またしても、何かが崩れる音がする。 エル達は、そこへ急いだ。
*********************************** 「・・・・・・・・・・・アーリンオーメイユーヲーリー♪エインナイオウセイアイラブユー♪オーイェスユイアウエスティブユー♪・・・・・――――」
そこでは、壁にもたれた放心状態の少女がいた。 その少女は、水色の腰まである長い髪をぼさぼさにしていて、目は空ろだった。なかなか整った顔立ちをしていてとても可愛い。 少女は、歌を歌っている。 メロディーは、「ABCの歌」と同じだ。詞はでたらめだろう。 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 「!!あっ!」 「生き残りさん!?」 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 少女は、エルとクレアの声に反応する。 「・・・・・・ン・・・・・・・・・・・・・」 「あのっ、大丈夫ですか!?」 「・・・・・・・エ・・・・・?・・・・・・・!!!!!」 少女は今やっと、自分の置かれている状況に気づいたようだった。 「アッ・・・・・・ヤ・・・・・エエエッ・・・・・!?わ・・・・私・・・!?」 「落ち着いてください。とりあえず・・・そこの空家に入りましょう?」
************************************* 空家の中で。 少女はだいぶ落ち着いたようだった。 歳は14歳くらいだろうか。小柄な体つきに、ボロボロの服。ガリガリにやせ細ってい、何も食べていないと言う事が一目でわかる。 「・・・・・・私は・・・・・“レイ=ヤーズ”です・・・・・」 「レイ・・・さん?・・・・・・あの・・・何が・・・」 「わかりません・・・・わからないんです!!・・・気付けばいつも、襲われた場所にいて・・・・・・・・・、意識が途切れてるんです、記憶も途切れてるんです!・・・・必死に逃げ回っていた時からあなたがたに救われるまでの記憶が・・・無いんです・・・・・!!!・・・怖いんです・・・・・!!!」 「レイさん・・・・・・・・」
《ッキシャアアアアアアアアアアアアアアア!!!!》
【ドクン・・・・・・ドクン・・・・・!!!】
「・・・・アァァ・・・・ァ・・・・・」 「!?」 「アアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!」 《!!??》
レイの体が変形していく。
か細くか弱い印象のレイの体が
醜い、マグの体へと変わった。
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