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灰色同盟 作者:綾音

第14回   第十三章 可愛らしい少女
この街に入ったエル達は、先に衝撃を覚えた。



【パラパラパラッ・・・・・・ザザッ・・・】
【ウウウウ・・・・ウアア・・・】
空からは砂が降り、色々な建物が次々と崩れ落ちる。
この街で生き残っている人間も、そういないだろう。

「・・・・寄生型のさらにひどいヤツだな」
「そうねぇ〜・・・・・」


【ギシャアアアアアアアアアアアアアン!!!!!!!】
《!!??》
またしても、何かが崩れる音がする。
エル達は、そこへ急いだ。

***********************************
「・・・・・・・・・・・アーリンオーメイユーヲーリー♪エインナイオウセイアイラブユー♪オーイェスユイアウエスティブユー♪・・・・・――――」

そこでは、壁にもたれた放心状態の少女がいた。
その少女は、水色の腰まである長い髪をぼさぼさにしていて、目は空ろだった。なかなか整った顔立ちをしていてとても可愛い。
少女は、歌を歌っている。
メロディーは、「ABCの歌」と同じだ。詞はでたらめだろう。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「!!あっ!」
「生き残りさん!?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
少女は、エルとクレアの声に反応する。
「・・・・・・ン・・・・・・・・・・・・・」
「あのっ、大丈夫ですか!?」
「・・・・・・・エ・・・・・?・・・・・・・!!!!!」
少女は今やっと、自分の置かれている状況に気づいたようだった。
「アッ・・・・・・ヤ・・・・・エエエッ・・・・・!?わ・・・・私・・・!?」
「落ち着いてください。とりあえず・・・そこの空家に入りましょう?」


*************************************
空家の中で。
少女はだいぶ落ち着いたようだった。
歳は14歳くらいだろうか。小柄な体つきに、ボロボロの服。ガリガリにやせ細ってい、何も食べていないと言う事が一目でわかる。
「・・・・・・私は・・・・・“レイ=ヤーズ”です・・・・・」
「レイ・・・さん?・・・・・・あの・・・何が・・・」
「わかりません・・・・わからないんです!!・・・気付けばいつも、襲われた場所にいて・・・・・・・・・、意識が途切れてるんです、記憶も途切れてるんです!・・・・必死に逃げ回っていた時からあなたがたに救われるまでの記憶が・・・無いんです・・・・・!!!・・・怖いんです・・・・・!!!」
「レイさん・・・・・・・・」







《ッキシャアアアアアアアアアアアアアアア!!!!》

【ドクン・・・・・・ドクン・・・・・!!!】

「・・・・アァァ・・・・ァ・・・・・」
「!?」
「アアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!」
《!!??》






レイの体が変形していく。














か細くか弱い印象のレイの体が




















醜い、マグの体へと変わった。

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Novel Editor by BS CGI Rental
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