「やめ て」 「止める訳無いじゃん、きしょいんだよお前!」
あたしを虐めるときの氷美の顔は とても輝いてて 楽しそうに 物凄く
「氷美、さあ」
蹴られ続けて 苦しい 息の中 氷美に問うた
ひと いじめるの
たのしい、の?
氷美は 凍てつく様な 微笑みをくれた
― まるで 氷の様な ―
とても美しかった
― 氷細工のように ―
「楽しい、よ」
一気に落胆した 有り得ないよ、この人
その後部活で聞いた話だが 英美さんはあたしと氷美の事を 監視していたらしい
本人曰く、
「木崎虐めのリーダーだって事は前々から検討付いてたし、木崎はあたしの友達だから」
その後 微笑んで言ってくれた ― 何かあったら あたしに言いなさい 本当に 頼りがいの有る 人だと思った
でもだったら助けてよ、という思いも 少し わき出てきたりするんだけれど そんな贅沢なこと言えないのは分かってるんだけど
― 分かってるんだけど。
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