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その言葉を待っていた 作者:綺依 憂倭

第21回   21
「…櫟、あんた何――――・・・」
「僕さ、水澄さんの事好きなんだよねえ、だから幸せになって欲しいの」
そう言って櫟は笑った
素敵な笑顔に攣られて あたしも笑った
吸い込まれるような 澄んだ瞳
女の子のような猫毛の茶髪
しかも童顔
…バッチグー!!!!
スカウトするぞ、あたしの店に!!!
「櫟さ、バイトしない?」
「え?」
「秘密だよ、これ。あたし店開いてんだ」
そう言ったら櫟は目を輝かせた
「素敵だなあ!どんな店?」
「バーよ、バー。カクテルバー」
そう言うと更に目を輝かせて迫ってきた
ずいぶんと乗り気らしい
「凄い!僕行ってみたいなあ」
「…んで、そんな君にだ!!!」
ズビシ、指を差す
櫟は吃驚して
遠退く
「バーテンダーにならない?」
「なる!」
即答でスた。
んで、君やり方わかっとるのかえ??
「…御免、分かんない」
ほれきたーあ
ほれほれーーーー!!!!
「大丈夫、あたしが1から10迄教えるから」
「日本語違うから」
なぬ、以外と櫟は突っ込みが激しいな!
なかなかやるな、流石あたしが見込んだ子だわあ〜
「結構自信過剰ですね。そんなとこも水澄さんだから素敵なんですけど」
「有難う、あたしってそんなに素敵?…嘘だよ、引くなって」
苦笑してる櫟に声を掛け
視線を床に落とした

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Novel Editor by BS CGI Rental
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