■ トップページ  ■ 目次  ■ 一覧 

その言葉を待っていた 作者:綺依 憂倭

第2回   2
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「ん?華那恵?何さっきから黙りこくって・・・」
「あっ・・・いや・・・考え事してて・・・」
あたし、水澄華那恵は
哉田雄二に恋してます。
でも雄二は鈍感で・・・・・・
「考え事って?」
「んー・・・食材足りないし、スーパーにでも寄ろうかと・・・」
「今日お世話になる身だし、俺も行くよ」
「ん?!いっいや、だいっ大丈・・・」
「不審者に襲われたら困るだろ?」
「――――――――――――!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
「そーれにお前、荷物全部持てるのか?」
「うー・・・。自信ない・・・」
「荷物持ち兼ボディガードって感じ?はは」
・・・・・・・・・・・・・・・馬鹿野郎・・・・・・・・・・・・・・・・
あのねえ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
あんたのせいであたしの心臓はち切れそうなのよ!!!
馬鹿が!!
「まず荷物置こうよ」
ふ、と微笑んで見せると
雄二がかあっと赤くなったような気がした
気のせいか…
「お、おうっ」
「なに気合いはいってんの・・・」
「はは・・・」
「ふふ」
「あっ・・・あのさあ」
「はい?」
小首をかしげる
「どっ・・・同居とか駄目かな・・・」
「いいけどなんで?」
「寂しいし」
「あははっ部屋空いてるしいいよ?どうぞどうぞ」
あたしの部屋は最上階
屋上で、ベランダ付き
富豪しか住めないらしい。なのにあたしがなんで?って思うよね
祖父が家賃払ってくれてるからただで住んでるみたいな感じ
部屋の数は12個
凄く広いのよー
100坪あるってオーナーが言ってたなあ
「ふう・・・・・・・・」
「やっと着いたって感じだな、華那恵」
「まったくよー・・・人がエスカレーター怖いってのに」
「ある意味すげえよな」
「どういう意味よ」
その時ふっと足元がふらついた
・・・どうしよう・・・

← 前の回  次の回 → ■ 目次

Novel Editor by BS CGI Rental
Novel Collections