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その言葉を待っていた 作者:綺依 憂倭

第18回   18
気づいた時には
もう5限目。
「うっは、やばっ」
保健医の先生は
何時間寝てるのよ、と苦笑を浮かべた
あたしも苦笑した
睡眠不足、かなあ・・・?
「かもしれないわね」
先生はわざと急いでるあたしを
引き留めるように
ゆっくりとした口調で話し掛けてくる
「先生さ、あたし急いでるの分かっててそんな話し方してんでしょ」
「あ、ばれた?」
勿論ばれる。
凄いわざとらしいしね、うん。
教室に戻るなり
李依が聞いてきた
「大丈夫??いきなり倒れるんだもん、吃驚だよ」
「なんかね、過労と風邪と睡眠不足だってさ」
「マジで??乙女に睡眠不足は敵だよォ」
「あたし乙女じゃ無いもーん」
「何言ってんの」
李依は笑ってあたしの背中をばしばし叩く
「や、なに君」
「いや貴方こそ何ですか」
「病人に手を挙げるのね!?」
「しらねーよそんなこと!!」
うわお
ぐらっときた
今ぐらっときた
「うおー、凄いじゃん、貧血もだよ」
「スーパーDXじゃん」
「そりゃそうよスーパーな人にはいつもスーパーが付いてくる」
「え、意味分かんない。スーパーマーケットな人っていんの?」
「そっちのスーパーじゃねーよっ!!」
突っ込んで みる
やっぱり李依最高だなぁ と思いながら
机に突っ伏して
寝た。

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Novel Editor by BS CGI Rental
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