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その言葉を待っていた 作者:綺依 憂倭

第13回   13
堂々と・・・屋上だけど
あたしにキスをした
「・・・なに・・・」
「・・・・・ごめ・・・」
「あ、謝ること無いって、どしたの」
「・・・南にキスされた」
「・・・・・・!」
涙目になりそうになった
でも李依と真相が助け船を出してくれた
「華那!!」
「哉田あ!!」
「っ・・・」
李依に抱きしめられながら、声を出さずに涙を流す
「雄二くん、で、どうしたの?」
「告白断ったら思い出に、とか言ってキスしてきて・・・、明日も此処で待ってるとか言ってきやがって・・・」
「・・・っ・・・雄二・・・」
涙で濡れた頬を拭いて雄二を見た
「大丈夫だよ・・・、行かなくて良いよ・・・・・ほんとのこと言えば良いじゃん・・・。好きな子居るって。」
「・・・・・・・・・」
「その方がいい・・・よ。雄二が麻帆ちゃんの事好きなんだったら別だけどね・・・」
「そんなこと・・・無い・・・」
「・・・そっか」
無理強いして作り笑いした
麻帆ちゃんの事・・・好きにならない男の子なんていないんだから・・・
キーンコーンカーンコーン・・・・・・・・
「あ」
「鳴った」
HRが始まる5分前のチャイム
「・・・・・・・・戻るか。」
「ん・・・あ・・・うん」
その間、無言で居た。
授業中に手紙が回ってきた
―――――――――――――――――・・・・麻帆・・・ちゃん・・・・
誤解にも程があるよ・・・
「華那」
「うん?」
「手紙、回ってきたでしょ」
「あ、うん」
「あたしにも来たの」
ぺら、と見せる
「李依とあんま仲良くないのになんでだろ」
「キス自慢じゃない?」
「華那ちゃーん!!」
・・・・げ。
「噂をすればなんとかってやつか」


麻帆ちゃん・・・・。

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Novel Editor by BS CGI Rental
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