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悲痛 悲恋 作者:綺依 憂倭

第2回   2
その後 彼からのメール

『あの日は楽しかったよ♪』

… 本気で死んで欲しくなった
あたしは泣きそうだったのに??
あんたの所為で悲しんでたのに??
…ねえ あたしがあんたの 彼女 だよ

ねえ ねえ ねえっ…

苦しみ 苦しみ 解放感なんて程遠い
ねえ この呪縛感 は 

           な あ に

夜空を見上げた
…また 失笑
夜空は
艶めかしく
輝いて 光って
闇と 同化して

艶のある 光沢を
見せて いるのは 確、か

魅了される 夜の街
夜の世界
…いわば 大人の世界
風俗 ギャンブル とか??

でも あたしは そこまで落ちぶれてないから
彼のことを 想い続ける けど
…はっきり言えば 彼のことを信じれていない

彼と連絡取り合わなくなって

― 一週間

―― 二週間

――― 三週間

―――― 四週間

――――― 五週間

倦怠期
もう自然消滅するかと思った
…というか
するのかな するのかな ねえっ…!

気が付けば
彼と付き合って
………一ヶ月 と 24日

今現在 
七月 二日 の日を 含めて。

糞野郎と思った
屑だと思った
餓鬼だと思った
愛おしいと 思った

それが 彼
彼なんだ ねえ その事実は
変えられない 変えられないから

分かる 分かる
それぐらい分かる
彼があたしの事避けてることぐらい

分かる それぐらい
あたしも馬鹿じゃない 分かる

何でだろう もう嫌いになったのかな

あたしには 察しが付かないよ
そこまでは 察せない

…あのさ
あなたはあたしのことを愛してくれてましたか

――――・・・ あたしは 愛してた

ようやく 連絡取れたのは
テスト期間が 終わった 後

『よぉっす』

こんな感じのテンポで 来たメール
…はは はは はは  あ は は 。 

こんなに苦しんでるのに
それは無いだろう 
だよね ? これは 正論 よね?

『ねえ どうしたいの』

これが あたしの返事 メールの
別れるか 別れないか
その事は大分前から考えてた
別にメールも送って置いた

『どうしたいのって 何が』

何がって メール読んでないのかよ
 読 め よ !!!
彼女のメールぐらい

『メール送って置いたじゃん。Yaheoの方だけどね。もしかして見てないの?』
『今見てくる』

…見て無いんかい
そして図星かい

そして 返事が返ってきたのは
一時間後

『見てきた…』

そのメールの返事をすると
急に 連絡がまた 途絶えた

― 逃げた な

そう 思った
他にどう思えばいい?
話の本題に入ると言う
肝心なとこで
逃げる?普通
…やっぱり 意気地なしだね

遅すぎた
彼の気持ちを 掴みたいと心の底から思うのが

只 悲痛なだけなのだ
此の 恋は 恋愛は 愛は

―― 一週間後
彼からのメール
また

『よーっす』

軽いノリ。
どれだけ悩んで 悩んで 悩んで
同じ学校 同じ学年
同じ階
隣の教室 すれ違う躰 背中

全てが苦しすぎた

でも 愛してた
愛おしかった
彼の全てが欲しかった 手に入れたかった

物凄い 独占欲

自分でも 見苦しい
ああ 嫌だな
こんな こんなにも
見苦しい程の 独占 欲

分かってる そんなの無理な事
でも 考えずには居られなかった

 愛 お し さ 故 

その刹那
苦しく 呪縛と感じている自分も居て
さっさと 独り身になりたいな と思ってる
贅沢な自分が居るわけで

『んで 本当にどうしたい?』

最後の 問いかけ
さいご サイゴ 最後 

『俺は どっちでもいい』

どっちでもいいんだ
あたしと付き合ったこと どうでもよかったんだ
へえ へえ
ああ そうですか

もう 半ば 自棄だった

『んじゃあ 別れようか』

どうでも良かった
もう 彼にあんな言葉吐かれて
どうも思わなくなった 思わない  何 も 
恋愛感情なんて 馬鹿野郎じゃん

そんなん もう 要らない

人を愛す事なんて もうしたくない
ただ 傷付くだけだし
………穢れるから

『良いよ ばいばい』

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Novel Editor by BS CGI Rental
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