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The end〜戦場の恋〜 作者:緋燕

第6回   彼女の想い
今日も私の気持ちは晴れることは無かった。

遼の・・・私の恋人の別れを知って当日の今日まで想い苦しんだ。



今日、私の恋人は戦場へと向かう。



切なくて、寂しくて、苦しくて。

こんなにも彼に恋をしていたのに、現実は私の心をズタズタに引き裂いた。

弱い私には偽りの笑顔で見送るなどできない。

でも、答えは出ていた。

私の心が求めているのはただひとつ。

『遼に・・・逢いたい』

そうだ。

こんなところでうじうじ考えるよりも動こう。

私たちに残された一分一秒を無駄にせぬように。

『行かないといけない』

彼を励ますためと言う建前の理由ではなく、ただ私のために。

身勝手と言われてもいい。

でも、それでも彼に会いたいから・・・。

だから私は走っている。

土砂降りの雨の中、ただ強い思いを胸に秘めて。

そして・・・見つけた。

軍用車に乗っている彼の姿を私の目は確かに捉えた。



そして違える事のできない約束を心に仕舞い、私は決めた。

たとえ遠く離れても、あなたの無事を祈る。

そしていつかまた再開する日まで、彼の恋人で居続けよう、と。

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