今日も私の気持ちは晴れることは無かった。
遼の・・・私の恋人の別れを知って当日の今日まで想い苦しんだ。
今日、私の恋人は戦場へと向かう。
切なくて、寂しくて、苦しくて。
こんなにも彼に恋をしていたのに、現実は私の心をズタズタに引き裂いた。
弱い私には偽りの笑顔で見送るなどできない。
でも、答えは出ていた。
私の心が求めているのはただひとつ。
『遼に・・・逢いたい』
そうだ。
こんなところでうじうじ考えるよりも動こう。
私たちに残された一分一秒を無駄にせぬように。
『行かないといけない』
彼を励ますためと言う建前の理由ではなく、ただ私のために。
身勝手と言われてもいい。
でも、それでも彼に会いたいから・・・。
だから私は走っている。
土砂降りの雨の中、ただ強い思いを胸に秘めて。
そして・・・見つけた。
軍用車に乗っている彼の姿を私の目は確かに捉えた。
そして違える事のできない約束を心に仕舞い、私は決めた。
たとえ遠く離れても、あなたの無事を祈る。
そしていつかまた再開する日まで、彼の恋人で居続けよう、と。
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