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幸せの光 作者:ぷにっつ

第8回   +ある夏の日の午後+



言葉の魔法。

とっても摩訶不思議な魔法。

それは一瞬でヒトの心を動かす、

とても素敵な魔法。


+ある夏の日の午後+



さんさんと注ぐ日の中で、


「・・・暑い。」

「ほんと暑いねえ〜」


バニヤンツリーの木影に二匹のリヴリーが居た。

一匹は淡い色ケマリで、もう一匹は少し小柄な紺色のピグミー。

小柄、のハズなのだがケマリと並んでいるせいか少し大きく見える。



「でも影があって助かるよねえ」

「そうだな。」


もしバニヤンツリーがなければあの日光を直接あびなくてはいけないのだ。

考えただけでも暑い。



ヴァンッ・・

誰かが来た。


「・・・?あっ!」

「お前・・!?」


「いやあ久しぶりやな。相変わらずいいスポットにいるなあ」

そして豪快に笑った。

その豪快に笑ったリヴリーは、赤褐色のヴォルグだった。


「・・お前何しに来たんだ?」

「おいおい可愛気無いなあ」

「悪かったな。」


そんな会話をしながら木影にヴォルグは入り込んだ。


「ふぃ〜・・・」

ヴォルグは息を吐き出した。

「もうすっかり夏だな。」

「本当に暑いもんねえ〜」

「でもこれからもっと暑くなるだろ。」

「う・・イヤだな」

ヴォルグが渋面を作った。



「あ゙づ〜〜〜・・・」

「いうな。もっと暑くなる。」

皆汗がにじんでいる。


「あ〜頭がくらくらするぅ」

ケマリが言った。

「おいおい・・」

紺月が頭を抱える。


そんなところに今日で二人目の訪問者が来た。


訪問者はピンクのワタメだった。

「おいお前・・っ」

ヴォルグがそのワタメに近づいた。

「知り合い〜?」

ケマリがのんびり言った。

「ああ。どうしたんだ?」

ワタメに聞いた。

「・・別に・・、ヴォルグを・・探してただけよ・・・・。

 なんか、文句ある・・・?」

「いや別にないけど・・。用事があったのか?」

「・・・・逢いたかった、だけよ。用なんて・・・、無いわ。」

「まあとりあえず暑いだろ。木影に入れ。」

が、ワタメは動かなかった。

「おいお前、どうかしたのか?」

そう言ってワタメに触れた。と―――


「!?めちゃくちゃ体温たけぇ・・?」

「もしかすると日射病かも?」

いつの間にか近くにいたケマリが言った。

「脱水症状もあるかもな。」

仕方なくでてきた紺月が言った。

「・・・どうすりゃいいんだ?」

「とりあえず木影に運ばないとね〜」


ワタメを木影に連れて行った。

「んじゃ私は濡らすから冷やすのよろしくね?」

「うん〜分かったあ。」

二人はヴォルグが理解できない何かをやり取りした。

「っと。」

突然雨が降り始めた。

「あ・・・なるほど」

紺月が発動させたのは『/rain』。

天候関係無く雨を降らすことができる。

「よしっじゃあいくよ〜」

とケマリがいうと、突然体からものすごい冷気が流れ込んだ。

そして紺月が降らせた雨を、次々凍らせていった。

「こんな使い方もあんのか・・・。」

雨を吸い込んだ地面も凍り、一帯はいっきに涼しくなった。

ケマリが発動させたのは『/coldbreath』。

これは限定技で、体から冷気をだし相手を凍らせることができる。


「あはは暑い時によくやるの〜」

「・・まあ思いついたのはコイツだけどな。」

ケマリと紺月はいった。

「多分これで相当冷やされたはずだ。もう大丈夫だろ」

ヴォルグはワタメを見た。

もうワタメは息切れをしておらず、汗もかいてなかった。

「よかったあ〜〜〜・・・」

全部の息を吐き出すようにヴォルグが言った。

と、ワタメが起きた。

「あ、大丈夫?」

ケマリが聞く。

「はい。おかげさまで・・有り難う御座います。」

「ところでコイツに逢いに来たんだろ?」

紺月はヴォルグを指した。

「用が無いって言ってたけど・・・結局なんなんだ?」

「いや本当に用が無くて。逢って元気だったらそれでいいの。」

「?てかお前の方が元気じゃなかっただろ。」

「いいのいいの」

「???意味わかんねえ」

ヴォルグは本当に分かってないような顔をしていた。

「う〜ん僕は分かるような気がするなあ」

ケマリが言った。

「・・・私にも少し分かる気がするな。」

「は?なんでお前等分かんの??」

更に不可解な顔してヴォルグが言った。

「鈍いな奴だな。」

紺月が言った。

「ですね」

ワタメが肯定した。

「かも〜?」

ケマリが微妙な肯定をした。

「んだとお前等ーっ」

ヴォルグがふざけ半分で怒った。



氷が融け、あの暑さが戻った。

「あ〜・・暑いな。」

「うん暑い」

「暑いですね・・」

「おう!暑いな!!」

四匹は木影にいた。

風が吹いた。

「暑いけど・・気持ちいいな。」

「うん風が涼しいねえ」

「そうですね・・。」

「ホンマいい風やなあ。」


ざわざわと木がゆれた。

木漏れ日もゆれた。

また、風が吹いた。



日はもう、傾き始めていた。






ある夏の日のこと。

僕は大切なことを見つけた。

それは君の横に居られるという、喜び。

ただそれだけだけど、大切なコト。

それはなんの変化のない日常の、楽しみ。

当たり前のことなんだけど。

でも僕にとってかけがいのないタカラモノ。

築くのは大変、でも壊すのは簡単。

いつかこの日常は壊れてしまうのだろう。


だからその壊れてなくなってしまう日まで・・



僕は精一杯生きるよ―――。






+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
ただ平凡な日常を書いてやろうと思いまして。

ども〜ぷにっつです。
あ〜あヴォルグさん再登場しちゃったよ(藁)
自分的にも大好きなキャラなんでどっかで出そうと思ってたんですが・・出番早いな!
あ、リクのピンクのワタメを登場させて頂きました。

さて意味不明の詩は更に意味不明になってきましたねーあはは(笑い事じゃないし
そして本文が更に支離滅裂にwやばいっすねw(ぁ

今回はほんとのんびり〜って感じで書きました。
いやあ一回こういうのかいてみたくって・・・w
ああそういえば前回何かケマちゃんの過去発言してましたけど、
ほとんど決定(?)しました。さてコレをどこに入れるか・・
何気にまだ矛盾してることとかあるんでー、まあそこらへん修正して
番外か本編のどっかに載せるはず。近いうちに書けたらイイナー

あんまり後書きが長くなっちゃっても嫌なんでここらへんで。
リクエスト・感想等お待ちしまくってます(
執筆力も文才もまったくない奴ですが小説を見ていただいて感想まで貰っちゃって感謝感謝ですw

でわまた。

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Novel Editor by BS CGI Rental
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