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幸せの光 作者:ぷにっつ

第13回   +夏の夜の灯+


ちょっぴり寂しい夕日を見て

今日も照らしてくれてありがとうっていうんだ




+夏の夜の灯+




もう日は沈んで澄んだ空に星が浮かんでいた。


「紺月ちゃん、もうそろそろ帰る?」

淡い色の小さなケマリは、隣の少し小柄なでも大きく見える紺色のピグミーが答えた。

「そーだな・・でもその前に適当に放浪して寝る。」

「ボクも付き合うよー」



二匹はランダム放浪をした。

すっかりあたりは暗くなっていた。

比較的リヴリーは目がいいので夜もある程度は見えるものの

さすがに真っ暗なので紺月はケマリを見るだけで精一杯だった。



そんな真っ暗な夜。


ケマリが突然WGPミニの島で止まった。

「・・?」

ケマリがある一点を見つめていった。


「誰かいる・・かも?」


微妙に断言してない言い方をしているが、

紺月もよく目を凝らしてみると誰かがいるのが見えた。


近づいてみればピンク色のピグミーだった。

池に手を入れている。


二匹は好奇心を駆られ声をかけた。

「あの〜・・何をやっているんですか?」


もともとのほほんとしているケマリは基本的に相手に敵意をもたせずつ話しかけやすい。

いきなり話しかけられてちょっとびっくりしていたようだが状況が飲み込めたらしい。


「もうちょっとこっちに来て、この中を覗いてみてください。」

と進められた。

本当に小さな小さな池を二匹が覗いた。


「あ、もしかしてこれ・・」

そこにいたのは小さな虫。


―――――――――――――――蛍だった。


小さな光を灯して・・恐らく今成虫になったと考えられる。


ピンクのピグミーはいった。

「いまから、この蛍を本来いる場所に戻しにいくんです。

 あなた方も一緒にきませんか?」

そういわれた。

ケマリが頷いた。なら紺月も同じである。



そして追跡で着いたのはパークだった。

大きな川が流れていて、池があった。


二匹の目には無数の光がうつっていた。


池のまわりに蛍が、ちらちらと儚い光を発していた。



ピンクのピグミーはそっとその群れの中に放した。

そして二匹に話しかけた。


「自分はよく、梅雨後に卵を一個失敬して成虫まで育てるんです。

 そしてちゃんと成虫になって産んだその卵を拾って・・・

 まるで自分の家族なような感じなんです」

そういってピンクのピグミーは微笑んだ。






地上の星の間をすり抜けた風は、もう秋の風だった。




+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
お〜久しぶりの更新だあ(死ね。

すっかり遅れてしまってすみません(許さん
やぁっと秋に入りそうです!相変わらず季節ずれまくりですが!!(爆

えと、ピンクのピグミーはリクエストで出させていただきました。
次、クンパだしますね。

なるべく早く次会えるようにがんばります;;

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Novel Editor by BS CGI Rental
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