初めに・・・ずっと言い忘れてたけどこの小説の月日は季節外れの6/20なので宜しく! あと、後半は登場人物が多くて誰が何喋ってるのか分からない時が有りますが、それは後書で書く積もりなのでこれも宜しく! 一
鳥人王国 エベレストランド 空の港 「此処が鳥人王国かぁ」 鳥人王国は、海抜1026mの所にある大きな浮島。気候は暖房技術により年中25+-10℃の今の日本と殆同じ気温となっていて、とても住みやすい国だ。 主な産業は農業で、その中でもエベレスト米はこの小説の中の世界の90%の主食と成っている。田畑以外の地面は何処もフワフワしている。 「じゃ、このエベレストランドのご案内でもしてあげるわ」 「え、いいの!?」 「良いの良いの、ついてきて!」 「え、えっえ!ま、待って〜」 サフィアは言われるがままについて行った。 「え〜っと、まずエベレストランド農業地帯ね。この農業地帯はこの浮島の2/1を占めてるんだって」 「そ、そんなに広いのか!?」 確かに、この農業地帯を見渡すと、(浮島だからかも知れないが)地平線の彼方まで緑の絨毯が広がっている。 「でしょ〜・・・・・・・で、ここが159年前に起こった戦争の博物館。資料は少ないけど世界で此処だけなんだ。確か・・・『U-Pu』のことも有った様な」 「・・・『U-Pu』?何それ」 この質問にソフィヤはゆっくりと歩み始めた。そしてサフィアの耳元で囁いた。 「この美しい地球を滅茶苦茶にしたこの世で一番最低な兵器よ。正式には『電磁砲U-Pu』なんだけど長いから『U-Pu』ってみんな呼んでるよ」 「・・・『U-Pu』・・・どっかで聞いたような。く、詳しく教えて!」 「余り知らないけど・・・この地球をたった1発で『腐海(腐泥)』と化させた兵器で名前の由来は確か・・・『電磁石砲弾とウラン・プルトニウム結合体』だったっけなぁ・・・それで此処一体は超盾壁で護られた・・・とか、私はそれ位しか知らないけど」 「へぇ・・・あ、有難う」 「どういたしまして」 そう言って立ち止まった。 「次は此処、エベレスト住宅地、此処は・・・4/1の………次は鳥人王国資料館でその左に有るのが・・・」 「ヒ〜〜〜〜」
二
―――――――2人は暗くなるまでエベレストランドの観光した。 「ハイ、此処が最後よ・・・私のお家」 前を見ると壁しか見えない。更に上を見るとこの壁は塔らしい。とても巨大な塔で、夜の街が不気味に塔を照らしている。 そしてサフィアは、<デ、デカ!>としか言い様が無かった。 「こ・・・これ、全部君の家なの!?」 「い・・・いや、上半分、正確には最上階だけよ。・・・で、この塔の名前は『鳥人王国中心塔』って言う一種のマンションかな」 「上半分・・・最上階!?えっ!君・・・もしかして貴族かなんか?」 「う〜ん貴族じゃなくて・・・姫みたいな者かな?」 「ひ、ひ・・・姫!?」 そう叫びながら<何て人を助けてしまったのだろう>と、思った。 「まぁ・・・ね。とり合えず入って入って」 鳥人王国中心塔の中はとにかく広い。更に初めて入った人がまず驚くのはミラーコートの原理なのか、外から見ると壁なのに、内側からだと美しい、透き通ったガラスの様だった。 物凄く高度な科学が此処に集結している様に思えた。 「この浮島は、エベレストランドの10/1を占める面積で、高さが2422mなんだ。大体この浮島の海抜を合わせるとエベレストの丁度2/1に値するからこの島の名前が『エベレストランド』なんだよ。あ、あと下半分は老若男女問わないごく普通の民間人が住んでいるんだよ。凄いでしょ」 「く、詳しすぎる…そうそう、この塔、え〜ッと鳥人王国中心塔って言うくらいなんだから此処で政治とか何かやってるんでしょ?」 サフィアが言ったあと、エレベーターの中に入った。ボタンは無く、普通ならボタンが有る所に<はっきりと行き先を言いましょう!>と書いてあった。そしてサフィヤは<終点>と言った。サフィアは不思議そうに辺りを見渡している。そしてソフィヤはさっきの続きを話し始めた。 「そういうこと、主権は国民。建国してからずっと変わってないわ。で、その中の中心と成ってるのが私のお父さん」 「だから君は『姫』なのか!」 「分かった?」 少し間が空いた。そしてあっという間に<終点>に着いた。 「さあ着いたわ、此処がこの国の中心部・・・確か5階級裁判所(家庭〜最高裁判所まで)、国会に内閣・・・他にもいっぱいあるよ」 「す、凄い・・・で、君の家は?」 「此処から最上階の501階まではこのエレベーターに乗るの」 今度はここまで来たエレベーターと違うエレベーターに乗った。このエレベーターのドアには大きく<公務員&立入許可人以外立入禁止!>と書いてあった。 中は前回乗ったエレベーターとほぼ同じ形で、ソフィヤは<王族の間>と言った。 「これから誰も入って来なければ約25秒で着くわ」 「それって…速いの?」 「そりゃかなり速いって!250階からその時間で行けるんだから!」 また少し間が空いた。そして今度は<チーン 501カイ オウゾクノマ デ ゴザイマス>と、言うアナウンスが聞えた。
三
ソフィヤの家・・・王族の間は予想通りゴージャス!・・・でもなく、汚らしくも無いごく普通の家の様だった。 ま、サフィアには次の発言からこっちの方が良い気がしますが。 「家って…こんなもんなのか」 「ま、まさか…『家』と言うものも初めて― 「見たよ」 「そ、そんな・・・まさか記憶喪失?」 「俺には・・・分からない」 ソフィヤは呆れながらもサフィアを自分の家―王の間に入らせた。 入った瞬間、誰かの声が聞えた。 <ようこそ、救世主サフィア> 「わ!きm…?あ、貴方は…だ、誰ですか?な、何で俺の名前を?」 「この世に私のことを知らない人がいるとは・・・いいだろう。私は鳥神=鳳凰・ブルースカイ(ちょうじん=ほうおう…)だ」 「ブルースカイ・・・と言うとソフィヤの親戚ですね」 「親戚と言うより私のお父さんよ― と、ソフィヤが突っ込む。続けてソフィヤが話す。 ―この国の王・・・鳥神で、しかも『S.P.E』(スペ)の総隊長でも有るんだよ!」 「ほうおうでも隊長でも良いが、様みたいな敬称は要らぬぞ。敬語は余り好きじゃ無いのでな。」 「ハ、ハァ・・・」 ソフィヤのお父さん、鳳凰はソフィヤと違って鳥顔で翼、鳥脚が(ついさっきまでソフィヤにも有ったが)有り、鳥に近い。ただし、話し方や背の高さ、腕は人間のその者だ。 「あ、あの・・・ふぉ、ふぉー…ふぉうふぁあ・・・ホーホー・・・えーっと。。。」 「言い難いなら隊長で宜しい」 今度は鳳凰に突っ込まれた。 「あ、ハイ・・・隊長!何で知ってたんですか?俺の名前」 「ハッハッハ、簡単なことだ。ソフィヤの『テレパシー』で私に君のことを知っている限りの全ての事を教えてくれたのだよ」 「ソ・・・ソフィヤ!いつの間に!」 「エベレストランドを案内してる内に・・・」 「そっちじゃ無くてテレパシーが出来る方の事!」 「あれ?言って無かったっけ」 テレパシーとは、想いや考えを離れた人に伝える能力で、生まれつき持っている力である。親から子へ遺伝し、鳥人に多いらしい。 「・・・ま、良いや。あと隊長、『S.P.E』って何ですか?」 「S.P.E…宇宙(Space)警察(Police)地球署(Earth)の略で宇宙規模の事件や、他星からの侵略を防衛、平和を築くことが主な任務とする宇宙最大の組織の中の地球と云う星にある警察なのだ― 間にソフィヤが<ついでに私もS.P.Eに入隊してま〜す>と言った。 ―どうだ、遣り甲斐が有るだろう?サフィア、S.P.Eに入隊したくなっただろう?」 「え?俺???」 その時、何処からかアナウンスが鳴り響いた。 <ピンポ〜ンオショクジノジュンビガデキマシタ『飲・食の畳』ヘオコシクダサイ> 「ム、もうこんな時間だ。ソフィヤ、先に行って準備してなさい」 「は〜い」 「…良し。サフィア、この食事の後ちょっと話がある――ちょっとと言ってもかなり長く成りそうだが…良いか?」 「は、はあ…」 「では食事が終わったら『王の畳』に来なさい」 そういうと隊長スタスタと飲・食の畳に行ってしまった。 サフィアは隊長の背中を見ながら、 <この人は一見厳しそうなオーラが出てて不安だったけど、この数分で隊長はユーモアがあって面白い人だって分かったよ。そして、なんと言っても厳しいオーラ以上に全ての者が平等って感じのオーラが出てる…だからこの国の王…超神でもあるしS.P.Eの総隊長に成れたんだ・・・> そう思った。 そして、サフィアも隊長の行く『飲・食の畳』へ向かった。
四
―――――飲・食の畳――――― 『王族の間・入口』から20数メートル歩いて(その数m前にはS.P.E幹部の畳が有った)左の扉にこの『飲・食の畳』がある。中は大食堂に成っていてゆうに100人は座れる椅子とテーブルが並んでいる。テーブルの上にはとても豪華そうな御馳走が綺麗に並べてある。 まず、最初に目がつくのはこの塔をイメージしたのか、物凄く大きい(座っているソフィヤが見えないほど)パイがいくつか置いてある。中身は牛・豚・鶏肉と魚らしい。それに北京ダック、野菜炒め・・・その他に何十と並んだ小皿にはおつまみが有った。 「ワァー珍しい!とっても豪華な食事だっ」 小学生低学年ほどの少女が嬉しそうに言った。 「今日は何か特別な行事が有りましたっけ?隊長」 20後半〜30前半の女性が言った。 「アナよ、今日は新しい・・・予言されしS.P.Eのメンバーが来た」 「え!お、俺もう入ってるの?」 サフィアは可也驚いた。 「もしや…貴方があの救世主なの!?私は『S.P.E護衛隊長』のテルル・アナンです。アナって言って下さい!」 さっきの20後半〜30前半の女性が言った。 「鏡やシールド、棒術が得意です。貴方の名前は?」 「え・・・俺の名前はサフィアですが・・・」 「サフィア!『ソフィヤ』に似てるのね、名前が」 一瞬、何故かサフィヤはドキッとした。 「ハッハッハ!いっその事此処で自己紹介でもするか!」 気付けばゾロゾロとサフィアの周りに人が集まっていた。 「まず私だが…先ほど言ったとおり鳳凰・ブルースカイだ。名前なんぞすぐには変わらぬぞ」 そう言って隊長は笑った。 「わ、私はっリィナですっ八歳ですっ」 「は、八歳!?」 「リィナは八歳だけどIQ150の超天才児で特に機械の設計を任されたら物凄いことになるんだから!・・・あ、勿論良い意味でね。そんな感じでS.P.E建設隊長なんだ!」 と、ソフィヤが言った。 「ス、スゲェ!」 そのあと、遠くから<カシャッカシャ>と言う音が聞こえ、サフィアの目の前で止まった。しかし、その音源は何処にも見当たらない。すると、足元から機械音が聞こえた。 「アーアー ツギハ ワタクシノ ジコショウカイ デス ワタクシハ バネットロボット デス S.P.Eガ ナンカノ ヨウジデ ルスノ トキニ ワタシガ ココヲ マモッテイマス デバン スクナイガ オボエテ オボエテクダサイ」 このロボット・・・ロボットと言っても1キュビット(肘から手先までの長さ大体35cmほど)で昔流行ったバネの様なオモチャ型をしている。跳んで移動し、跳ぶごとに<カシャッカシャ>と言っている。 その後、まだ自己紹介が続いた。サフィアはとても腹を空かしていたので<サフィア…サフィア…>としか言えなかった。そして最後に自己紹介をした人は― 「改めて、ソフィヤ・ブルースカイです。さっき言ったけどS.P.Eの攻撃副隊長(攻撃隊長はネオンと言う若者)やってます!宜しくね!」 「・・・良し、自己紹介が終わったな。それではみんな席に着け〜・・・いいな、良し、カンパ〜イ!」 <乾杯!>と言う声が鳴り響いた。サフィアが飲・食の畳に着いてから丁度1時間経った時だった。
五
食事の時間が終わった。 サフィアは隊長から言われた事を思い出して急いで『王の畳』に行った。 王の上にはまず大きな世界地図(大半は茶色に塗ってあり、それが腐海・腐泥だと分かった)と木製のデスクが置いてあり、その奥に椅子に座った隊長が座っていた。 「遅れてすいません!」 「いやいや、もっと遅くても良かったぞ」 と言って隊長はまた笑った。 「ハハハ…で、何で俺を呼んだんですか?」 「ウム、実はだな… そう言いながらデスクの引出しから紙切れを出した。文字がビッシリ書かれている。 …この文字について知ってることは無いかな?」 「文字、ですか…」 その紙切れを渡された。見ると― ―――――――――――――――――― б・T Д'∀амэс ―――――――――――――――――― 吾⌒鼠 『髭埜守』ДДД蛇 ―――――――――――――――――― ―Дэс Д;мэн Д∀аκнэсс― ―――――――――――――――――― こう書かれていた。 「この文字は私の趣味で造った『宇宙電波探査機』がキャッチした『神の文字』らしいが…勿論私は鳥神と言うくらいだが守ではないので一体何なのかサッパリ分からないのだ。サフィア、救世主でも分からないかな?」 「…た、隊長。この文字…いつ見つけたんですか?」 「ウム!?サフィア!何か分かるのか!?」 「ええ、何と無く…何故か…見当が付くんです」 「うむぅ。。。この文字は…6/18にキャッチしたのだ」 「や、やっぱり…た、隊長!これは神の文字なんかじゃ有りません。きっと・・・きっと『デス・ディメン・ダーク』と言う星か国か・・・とにかく団体みたいな奴の暗号ですよ!よ、よ・・・読めてしまいました」 「何だと!い、一体何処がそう書いてあるのだ!」 サフィアがこの紙切れを指で指して口を開こうとした瞬間、紙と指先の間に稲妻が走った。そして、サフィアの目が白くなり、誰か…違う途轍もなく低い声で言う誰かがサフィアの口を借りて喋った。 <我々D.D.D(スリーディー)はこの日に結成させし…この日から全宇宙が我々の手に落ちるだろう。地球と云うSTARの新平気と光のSTARの巨大兵士があれば…クックック……> 「……」 「………」 暫らく、しかし何時間も長く感じた沈黙が有った。隊長は呆然としている。サフィアの口から泡が吹き出て、床に崩れ落ちた。隊長は我に返ってサフィアの肩を揺さぶった。 さらに暫らくたった。サフィアがハッと目を覚ました。そして隊長が珍しく<大丈夫か>と言うより先に<今のは…本当か?>と言った。 「・・・え!?い、今夢だと思ったことが…ですか?」 「夢?声が途轍もなく低い声で言った予言みたいな言葉だが・・・」 「夢の内容は・・・そんな物だったと思います」 「ウム・・・とりあえずS.P.Eの皆には伝えとくが総務署…『S.P.S(Synthesis総合と言う意味)』には…ま、伝えなくても良いか。まだ本当かどうか分からないしな」 この時、自体を軽く見たことがこの小説の始まりと言える事であった。 「一体何だったんでしょうか?」 「さぁな…さっきも言ったが明日、S.P.Eの皆に伝える。それで大丈夫だ。気にするな。サフィア、明日は5時から特別練習だ。ま、入隊試験と言うものをやる」 「あ、ハイ…分かりました」 「さあもう遅い、今日はとりあえずソフィヤの所で寝ろ」 そう言って隊長はよく分からないが笑った。この時はまだ、二人…いや、この世の全ての者が壱つの大切な命が亡くなるとは誰も知らなかった。
―――アトガキ――― あ〜何か今『やっと終わった〜』と思いたくなりますねぇ〜。 ど〜も、作者のギ〜ガスです〜。今回はこのアトガキを使って今までに出てきた主な登場人物の話し方を教えます。 まずサフィアとソフィアこの二人は普通の男子、女子の話し方と一緒と言う設定です。 アナ=テルル・アナンはどんな人でも敬語を使うが怒ると男口調になると言う変わった設定です。 リィナは最後の『っ』が付き、バネッスロボットは名前のとおり半角です。パララはいつも怒っている口調(^^; 一番説明し難いのが隊長で敬語と言えば敬語だしそうじゃないと言えばそうじゃないと…まぁそんな感じです(ォィォィ そんな物ですかな。 (小説掲示板でも作るか) 後、次回の『空地戦争』はきっと2話に分けて書くことに成りそうです。次回は中間テスト後の予定で可也登場人物が出てくる予定です。 お楽しみに〜^^
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