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恋文 作者:APPLE

最終回   恋文
〜恋文〜

「副長、手紙が来てました。」
「あぁ、その辺に置いといてくれ。」
ここは新撰組屯所、いつもなら騒がしい屯所も今日はやけに静かだ。
それもそのはずあのうるさい沖田・原田・永倉・藤堂がそろって出かけていたからだ。
「やっぱり屯所はこうでないとな。」
一人つぶやく土方
「歳、今日はやけに静かだな。」
そこに入ってきたのは近藤一応局長なのだが余り局長らしくは無い。
「あ〜あいつらがいないからだろ?」
「そろってどこに行ったんだ?」
「しらねぇなぁ、なんせ俺が起きたときにゃみんなそろってどっかいってたからなぁ。」
「ハハハ、歳は朝遅いからなぁ〜」
「うっせぇ!」
「それはそうと、さっき手紙が来てたぞ?」
「あぁしってる。さっき山崎君が持ってきた。」
「あぁ、そうか。山崎くんはしっかりしてるな。」
そういってしばし二人の時間を楽しんだ。

「土方さ〜〜〜〜〜〜〜〜んvお土産ですよぉ〜v」
スッパ〜〜〜〜ンっと障子を開け飛び込んできたのは総司だった。
「あぁ?」と土方
「総司帰ったのか?」と近藤
「あれぇ〜なんで近藤さんがここにいるんですかぁ?」
「いや、歳があまりに静かだったからまだ寝てるのかと思って起こしに来たら起きててなぁ^^」
「あ〜二人で楽しんでたんですねぇ〜いいなぁ〜ずる〜いずる〜い」
つんつんと近藤を突っつき始める総司に土方は苦笑した。
「じゃあ、俺ぁ仕事があるんでな。」
「おぅ、じゃぁ夕飯時に」
そして近藤は土方の部屋を出て行った。
「あ!そうそう土方さんお土産があるんですよぉ〜」
ほいっと投げてよこしたのは京菓子だった。
「お前これ買いに行ってたのか?」
「そうですよ〜これ一日限定10っこなんですから〜」
「だから藤堂たちまで連れて行ったんだな。」
「へぇ〜さすが土方さん☆よく分かりましたねぇ〜☆」
そう、総司は一人いっこその上限定10っこの京菓子を人より多くい買うために藤堂ら3人を連れて行ったのである。
「あっっっっ!!!!」
「あ?どうした総司?」
「い〜〜〜もの見っけ☆」
総司がひらひらさせてもていたのは山崎が持ってきた手紙だった。
「あぁ、それは....。」
と言いかけた土方、
「近藤さんあてじゃなく土方さんあての手紙が来るなんて珍しいですね。」
「別にめずらしかぁねぇよ。」
「読んでいいですか?朗読してあげますから」
「あ?べつにいい。その辺に置いといてくれ、後で読む」
「え〜〜〜見せてくださいよぉ〜」
「いいっつってんだろ。」
「お願いします〜〜見せてくださぁ〜ぃ」
とうとう土方が折れた。
「勝手にしろ、あ〜朗読はせんでいい。」
「土方さんが勝手にしろといわれたんですから私は“勝手”に朗読さえていただきます^^」
チッっと土方が舌打ちしたがそんなことはお構いなしに総司は朗読を始めた。
「土方様
昨日はわざ..った〜〜〜〜〜〜〜い!も〜何するんですかぁ〜」
「だ〜〜〜お前内容読んでから朗読しろ!」
そう怒鳴りながら総司から手紙を奪おうとする....。が....。
「渡しませんよぉ〜」
総司はそういうなりスッパ〜〜〜ンっと障子を開けて
「土方さんがもらった恋文見たいひとぉぉぉぉ!今なら特別タダですよぉぉぉぉぉ」
と叫びながら屯所中を走り回る。
「っ、総司!!!!!」
土方はあわてて総司のあとを追いかける、
「でたぁ〜土方さんだぁ〜〜〜vv」
「待て総司!」
こう見えても土方はかなり足が速い、総司の声を聞いて表まで出てきた隊士達は
「土方さん速いんだな〜」
などといいながら感心していた。
「総司〜〜〜〜〜」
「まちませんよぉ〜」
そんなこんなで二人とも1時間は走っただろうか。
「はぁはぁ、土方さん疲れましたねぇ」
「お前がいけねぇんだろうがっ」
「はいvかえしますよ。」
「ったく...。」
といいながら手紙を読んでみると
「土方殿 貴殿は....。」
っと恋文でもなんでもなかった....。
「だまされた........。総司!」
「土方さん昨日の夜やっぱり行ってたんですねぇ〜」
総司は遠くに逃げながら振り向きざまに叫んだ。
「くそっ。総司ぶっ殺す((((怒」
こうしてまた総司と土方の生死をかけた追いかけっこが始まるのであった。

おわり

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Novel Editor by BS CGI Rental
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