〜屋根の上で〜
「沖田さ〜ん」 桜の舞う屯所をかれこれ一時間ほど彷徨い歩いている 市村鉄之助は何度目であろうこの言葉を やる気もなく独り言のように言っている。 「鉄クン?」 ふと声がしたかと思いあたりを見渡すが、総司らしき影はない。 「沖田さん??」 「鉄クンここですよここw」 やはり声がするが、総司はどこにも居ない。 「沖田さん??何処なんですか?」 「上ですよwう〜えw」 ふと上を見るとそこには屋根の上に座りひらひらと手を振っている総司が居た。 「おき、」 「し〜〜土方さんに見つかっちゃうでしょw話ならここに来てください。」 鉄は仕方なく屋根に上った。 「沖田さんなんでこんなところに居るんですか?」 「言ったでしょw土方さんから逃げてるんです♪」 「なんかいいっすね〜ここw」 「でしょv実はですね土方さんもよくここに来るんですよ♪」 「え〜〜〜そうなんですか!?」 以前から左之達が上って土方に怒られていたのは知っていたが 土方が上っていたとは...。 「知らなかったでしょwたま〜に来ては煙草すって戻ってるんですよ♪」 「そうなんですかっ!?」 「気持ちいでしょw」 「そうですね〜♪」 そんな事をしている間に春風に誘われてついうとうとしてしまった。
「おい...」 ふと声がしたかとお思い鉄は目を覚ました。 「貴様ここで何してる。。。。。」 そこには土方が...。 「........!?」 「鉄クン起きるの遅いですよぉ〜」 土方の隣で微笑みながら座っている沖田に 「貴様も何してんだっ!」 土方は不屈そうに尋ねる。 「あんまり気持ちいからちょっとお昼寝してたんですw」 「ほぉ、気持ちいから稽古サボって昼寝したと?」 「そんなに怒んないでいいじゃないですかぁ〜」 「俺がどんだけ待ったと思ってんだっ!」 「春眠暁を覚えずって言うでしょw」 そういって沖田は鉄の手を引いてひらりと去っていった。 残された土方はボーっと空を眺め 「春にしちゃ寒いな...。」 っと呟くのであった。
終わり
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