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続 銀狼犯科帳A(ぎんろうはんかちょう) 作者:早乙女 純

最終回   あとがき
荒唐無稽で乱暴な文体をお許し下さいませ。

自己満足の時代伝奇小説ですが、時代考証は著者なりに点検しました。

あえて申すなら、意外と江戸時代は鎖国とは申せ海外との交易はあったという
事。

朝鮮国には日本大使館まがいの倭館もあり、それにオランダや中国そして蝦夷そして
琉球。さらに以外にもタイ(シャム)国とも一時は鎖国の江戸幕府に置いても存続した
という事実。

願わくば、倭館を舞台にした時代劇も観てみたいとという願望がこれを書かせたのを
改めて申し開きしたいのが本心でございます。

 長崎は不思議な町で、久松定行がいた時は長崎探題と長崎町奉行と両方いた事に
なります。町方は我らの想像通りなれど、長崎探題は泰平の世では何をするのか。

 泰平の世は、ただ長崎湾に小舟を浮かべて巡回するのみ。
 毎日が退屈で、それでいて経費がかさ張る業務。

 鎖国したと海外に触れても、実力行使で強引に軍艦を長崎に乗り上げて戦に
なっては身もふたもない。
 それ故の備え。

 ポルトガルを交易から除外した際は、再度交易を望む軍艦が長崎湾にはいり、老中以下、久松定行も九州の大名を中心に湾内に布陣し追い返した事あります。
 来なくなっても二十年は長崎探題が、この地を監視するしかなかった。

 浅学菲才ゆえに資料に目を通しておりませんし、具体的な役割は海防以外になく、
あとは退屈だったと推察されます。
 そういう将軍特別職に原稿上で眠りからさめて暴れてほしいという切ない祈りから
書き上げた物語でございます。

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